■さあ! 歩いてみよう

大切なのは「正しいフォーム」で歩くこと

 いよいよポールを使って歩いてみよう。意識したいのは「正しい姿勢」だという。基本の歩き方は、普段の自然な歩き方と同じで、「右手と左足」「左手と右足」を一緒に出す。でも、ポールを使い慣れていない人だと、どうしても手に意識がいってしまって、右手と右足が同時に出てしまうことがあるようだ。

「そんな時は、歩き出す前に“おまじない”を唱えましょう」と坪井さん。「右手、左足」と5回唱え、5回目の「(ひだり)あし」のタイミングで、右手と左足を出して歩き出すと良いそうだ。なお、右利きの人は「右手、左足」から、左利きの人は「左手、右足」から歩き始めるとスムーズにいきやすい。

●歩くときのフォームのポイントとなるのは以下の3点だ

1. 視線は遠くに
   近くを見ずに、まっすぐ遠くを見て歩く。これにより、骨盤が立った正しい姿勢を維持できる
2. 歩幅は普段よりも半歩(足の長さの半分)大きく
   歩幅を大きくすると、運動強度が高まる。筋力や柔軟性のアップにも効果的
3. ポールを突く位置は、出した前足のかかと付近
   ポールをこの位置に置くと安定性が得られて、歩行スピードもアップ!

■正しく歩くためのコツ

腕を前に突き出したら、しっかりと肘を引く「パンチ&プル」

 基本フォームを維持するためのコツがあるそうだ。

 まずは腕の振り方。「パンチ&プル」と名付けられた方法は、言葉のとおり、腕をパンチするときのように前に突き出し、しっかりと肘を引く動きのこと。

 やってみると、自然と胸を張るような姿勢になり、肩甲骨が動いて、大きく腕が振れているのが分かる。上半身の運動量が普段と大違いだ。なるほど、ポールウォーキングが全身運動ということが納得できる。

つま先で蹴りだし、かかとから接地する

 正しく歩くためのコツ・その2は、「かかと接地&つま先離地」。これによって、安定性が向上し、自然な重心移動ができるそうだ。前傾姿勢にならないように注意しよう。