約1年前に初めての緊急事態宣言が出されて以来、キャンプ用品がよく売れているらしい。しかも、キャンプでしか使えないような大物ではなく、自宅で日常使いもできるような軽量コンパクトなテーブルやチェアの売れ行きが好調なのだそうだ。
そんな激戦区に、高品質なテントやシュラフが人気を集めるブランド、NEMO(ニーモ)が新製品を投入する。この夏に発売されるその注目モデルがいち早く手に入ったので、早速使い心地をテストしてみよう。
■ニーモらしい特長にコンパクト性と軽さをプラス
ニーモが手掛けるファニチャーといえば、強度と快適性を併せ持った「スターゲイズシリーズ」なるラインが人気を博してきた。今回紹介する新作「ムーンライト リクライニングチェア」は、その特長を残しつつ、バックパッキングでも持ち運べるコンパクト性と軽さを付加したモデルなのだそう。
早速、箱を開けてみよう。
収納サイズは2Lのボトル程度となかなかコンパクトで、バックパックのサイドポケットにも収まりそうな細長タイプ(φ10×10×35cm)。重量も830gと、スターゲイズシリーズの1/3にも満たない。これならば電車でのキャンプや、麓のキャンプ場をベースにするような登山に持っていくのも苦ではないだろう。
中身は全て連結した折り畳み式のフレームとメッシュの座面の2パーツのみ。とてもシンプルな構成だ。
■慣れてしまえば、女性でも組み立ては楽々!
組み立てはフレームを伸ばし、座面の4つ角に付けられた穴にフレームの先を固定するだけで完成。フレームは全てがひと繋ぎになっていて分かりやすい。そもそもパーツが2つしかないので、組み立てで戸惑うような場面はなかった。
強いて言うならば、四角にジョイントパーツを挿し込むときに多少力が必要かもしれない。まあ、男性であれば全く問題でない程度で、女性でも慣れてコツが分かればスムーズにできるだろう。パーツがハマると「カチッ」と手元に手応えが伝わり、きっちりハマったか否かが感覚的に分かるので安心だ。
リサイクル素材のシームレスメッシュシートの座り心地は、一般的なキャンバス地の座面と比べてかなりしなやか。フレームとの接合パーツがボール状なので、座る人の動きに合わせて座面とポールの接合部がフレキシブルに自在に動くことも、座り心地が良い理由の1つであろう。