各地で秋が深まり、山々が紅葉に彩られる季節になりました。

 新潟県魚沼市にある日本百名山・越後駒ヶ岳は、紅葉登山の人気スポットのひとつ。今回は10月中旬に、実際に登った際に感じた紅葉の進み具合や山の見どころ、登山ルートの特徴と注意点をレポートします。

◼️越後三山の名峰・越後駒ヶ岳。山深さと紅葉を味わう

麓から見上げた姿も非常に印象的な山です

 越後駒ヶ岳は、標高2,003m。中ノ岳、八海山とともに「越後三山」と呼ばれ、日本百名山にも選ばれています。堂々とした山容と山深い景色が魅力で、標高以上のスケールを感じられる山です。

 登山ルートはいくつかありますが、代表的なのは枝折峠から登るルートです。どのルートから登っても距離が長く、相応の体力が必要です。しかし、標高を上げるにつれて景色が変わり、山頂へと近づいていく過程も楽しめる山でもあります。

 今回は枝折峠から登り、テント泊で紅葉の越後駒ヶ岳を満喫してきました。

◼️登山口は「滝雲」で知られる枝折峠から

紅葉の中、徐々に姿が大きくなっていきます

 登山口の枝折峠は、標高約1,065m。霧が稜線を越えて滝のように流れ落ちる「滝雲」の名所として知られ、早朝には多くの観光客やカメラマンが訪れます。紅葉シーズンは駐車場も混み合うため、余裕を持った計画がおすすめです。

小倉山手前から撮影。とてもフォトジェニックなスポットでした

 歩き始めは細かなアップダウンを繰り返し、明神峠を経て小倉山方面へ。紅葉した木々の間を進むにつれて、越後駒ヶ岳の姿が少しずつ大きくなってきます。小倉山の手前にあるベンチ付近からは、紅葉の尾根越しに山頂を望めることができます。ここは今回、特に印象に残った撮影スポットでした。

◼️紅葉の尾根を登り、駒の小屋へ

標高1,763mのピークまで上がると、景色が一変します

 小倉山を過ぎ、小一時間ほど。百草ノ池からは、駒の小屋に向けて本格的な登りが続きます。体力を使う区間ですが、振り返れば紅葉に染まる尾根が長く延び、歩いてきた道のりを実感できます。

小屋の手前の岩場が、技術的な核心部です。慎重に。

 やがて目の前に山頂部が姿を現し、岩場を慎重に通過すると駒の小屋に到着。小屋から山頂までは標準コースタイムで約25分です。

いいところに建ってます。右のピークが駒ヶ岳の山頂です

 取材時は営業期間中で、テント泊は1張500円、小屋泊は1人2,000円。食事の提供はなく、ビールの販売がありました。営業期間や宿泊条件、テント泊の可否は変更される場合があるため、出発前に公式情報を確認しましょう。

◼️山頂からは越後三山や周囲の山々を一望

山中に泊まったからこそ、見られる風景ってありますよね

 この日の宿泊者はテント泊を含めてわずか3人。夕方の稜線には自分ひとりだけという時間もあり、日の出も静かに迎えられました。時間に追われず、夕方から朝へと移り変わる山の表情を味わえるのは、テント泊ならではの贅沢です。

朝日が当たり始めた八海山
中ノ岳に続く縦走路も、とても魅力的です

 山頂周辺からは、中ノ岳へと延びる美しい稜線や、八海山、荒沢岳をはじめとする越後・上越エリアの山々を一望できます。周囲の山並みだけでなく、歩いてきた尾根を振り返る時間も、この山の楽しみです。