筆者が家族でリゾナーレ八ヶ岳に3泊4日で滞在した時の様子をお伝えしよう。リゾナーレ八ヶ岳は八ヶ岳南麓の森の中に立つ高原リゾートで、日本ワインの産地としても知られる山梨県北杜市にある。
滞在してみて実感したのは、「敷地内だけで一日過ごせる場所」ということだった。屋内プール、クラフト体験、森のアクティビティ、日本産ワイン。子連れの家族旅行では天候に振り回されてしまうことが多かった筆者の家族にとっては、外と屋内の遊びを気分で選べる選択肢があること自体が、非常に心強かった。
■波が出る全天候型プール「il mare(イルマーレ)」
まず紹介したいのが、全天候型プール「il mare(イルマーレ)」だ。屋根のある屋内空間で強い日差しや雨風の影響を受けない。また、通年営業なので季節を問わず利用可能。筆者が滞在した宿泊プランにはプールの利用料金が含まれており、滞在中は毎日欠かさずに通った。
最大の特徴は、造波プールで発生するビッグウェーブだ。最大1.2mの波が次々とやってくる。子どもも大人も浮き輪でぷかぷかと身を任せて楽しむ。波が発生するのは一時間ごとで、時間を合わせて入るのがおすすめだ。
大人は泳がずともプールサイドのベンチでゆったり読書をして過ごすのもよいだろう。日焼けや熱中症の心配、気温差の影響を受けないのも、屋内プールならではの利点である。別途料金を払えば、水着や浮き輪など一通りのアイテムがレンタルできるので手ぶらでもOK。
なお、混雑を避けたい場合は宿泊者限定の午前8時〜10時や、夕方の時間帯が狙い目だ。筆者が滞在していたときは、16時を過ぎた頃から家族連れが減り、のびのびと過ごすことができた。
■大人も夢中になるクラフト体験
今回の滞在で、家族全員でいちばん盛り上がったのがクラフト体験だった。
子どもたちが挑戦したのは、「オーブン粘土」。「オーブン粘土」とは専用の粘土に色素を混ぜて成型し、家庭用のオーブンやトースターを使って焼く自宅で小物作りができる陶芸用粘土である。専用の耐水コートを塗れば食器にもなるが、細かい造形のミニチュアづくりに向いているのが最大の特徴だ。
体験ブースにはたくさんの見本写真があり、どれを作ろうか目移りする。子ども受けする動物や昆虫、剣や魔法の杖といったほかにも、食品サンプルや造形の細かいアクセサリーなど、完成度の高いものが並んでいた。
作りたいものを伝えると、スタッフが工程に合わせてパーツごとの粘土を配ってくれる。はじめは形通りに仕上がるか不安だったが、粘土の伸ばし方、形状の整え方などを丁寧にアドバイスしてくれる。スタッフに手伝ってもらいながらも、細かい工程の作品でも、最後まで自分の手で仕上げることが出来た。出来上がった作品は旅の記念として持ち帰ることができる。
クラフト体験はこのほかにも、ろくろや素焼きの皿への絵付けができる「陶芸体験」、フォトフレーム時計やルームライトを作れる「ステンドグラス」「とんぼ玉のアクセサリー制作」「オカリナ絵付け」など、多彩なメニューが用意されている。
このような屋内で完結する体験は、天気が崩れた時の受け皿としても心強い。こうした作品づくりに没頭する時間が作れることだけでも非日常で、旅のよい思い出となった。
■冷涼の森のアクティビティへ
天気に恵まれた日は、森のアクティビティに出かけたい。
樹上に設けられたアスレチックコース「森の空中散歩」は、木々の間に渡されたコースを、ハーネスを装着して進んでいくアクティビティだ。コースはレベル1~4まで段階があり、進むほどに難易度が上がっていく。
夫と子どもが挑戦したが、はじめは高さに緊張していたものの、慣れてくると自分の力で移動していく感覚が楽しくなってくるようだった。ハーネスでしっかり確保されているとはいえ、地上5〜7mの高さは大人でも十分にスリルがある。2人とも1時間の制限時間をめいっぱい夢中になって遊んでいた。
もう一つ、森の中にそびえる高さ10mの「森のクライミングウォール」もおすすめしたい。周囲の森と見事に融合した本格的な野外クライミングウォールは、見上げただけで高揚感がある。1回30分、スタッフに説明を受けたのち、ハーネスをつけた夫と子どもが交代でのぼった。こちらもコースがいくつか設定されており、各々のレベルに合わせた体験ができる。子どもは一番簡単なコースを、夫は中級コースを体験した。
特筆したいのは、森の中は思った以上に涼しかったことだ。筆者が訪れたこの日は北杜市でも日中は30℃を超えていた。しかし森の木陰にいると体感温度は明らかに違い、標高のある高原の森ならではの過ごしやすさだと感じた。
高原にある敷地内の森は、これからは肌寒い日があることも想定しておきたい。一枚余分に上着を用意していくのが良いだろう。