檜枝岐村は、会津駒ヶ岳をはじめとする尾瀬の福島県側の玄関口として知られ、山に登る前や後に村の宿に泊まる登山客も多い。村内には3つの温泉施設があり、夕暮れ時には浴衣姿でのんびりと温泉に向かう観光客の姿も見られ、山あいの村ならではの和やかな雰囲気が漂っている。
■伝統と文化が息づく、人口500人にも満たない小さな村
この村を語るうえで外せない伝統が、江戸中期から続く「檜枝岐歌舞伎」だ。その昔、伊勢参りに出た村人が道中で見た歌舞伎に感動し、村に帰って伝えたことがはじまりで、今も役者から裏方まですべてを村人が担い、大切に演じ継がれている。村の中心部、鎮守神社にある「檜枝岐の舞台」で年3回公演があり、このうち2回は奉納歌舞伎。毎年9月第1土曜日に公演される「歌舞伎の夕べ」は、村内の宿泊客は無料、日帰り観光客は有料で観劇が可能だ。
さらに、村に伝わる伝統の「山人(やもーど)料理」も見逃せない。代表的な郷土食が「裁ちそば」と「はっとう」だ。のばしたそばの生地を折りたたむのではなく何枚も重ね、布を裁つように包丁を引いて切ることからその名がついた「裁ちそば」。そして、そば粉ともち米粉を練って茹で、地元で「じゅうねん」と呼ばれるエゴマをまぶした「はっとう」は、どちらも村内の飲食店や宿で堪能できる。
村の新スポットとして注目したいのが、今年4月にリニューアルオープンした「ここのはパーク」だ。尾瀬を模した美しい公園やプレイエリア、アート施設などが一体化した総合公園として生まれ変わり、園内の「ミニ尾瀬パークカフェ」もおしゃれな憩いの場として刷新された。ほかにも村内には、山小屋風の「カフェヨモント」など、登山帰りや観光の合間に立ち寄りやすい、居心地のいいカフェが点在している。
●鎮守神社に建つ文化財の舞台
●伝統の裁ちそばと郷土食「はっとう」を堪能
●リニューアルされた「ミニ尾瀬パークカフェ」
●手作のスイーツと山グッズが揃う「カフェヨモント」
●それぞれに個性がある3つの温泉施設
■会津駒ヶ岳と檜枝岐村の深い結びつき
会津駒ヶ岳は古くから檜枝岐村の村人たちの心の拠り所だ。村内の鎮守神社には、この山の神「駒形大明神」と、燧ヶ岳の神「燧大権現」が祀られており、5月と8月は奉納歌舞伎が上演される。公演を行う一座「千葉之家花駒座」の名も「花の駒ヶ岳」に由来したものだ。
また、昭和40年以前は会津駒ヶ岳には木道がなく、登山客が踏み歩いたことで湿原の荒廃が進んでしまった。そこで昭和40年代から、山の植生を守るための木道整備が村の主導によってはじまった。資材を人力で担ぎ上げることからスタートしたこの取り組みは、形を変えながら現在も受け継がれている。
「ふるさとチョイス」で会津駒ヶ岳の絶景を後世へ!
会津駒ヶ岳の美しい湿原を守るため、檜枝岐村では、豪雪などの厳しい自然環境にさらされる山頂エリアの木道を、耐久性に優れ長期間の使用が期待できる「擬木(木を模した人工素材)」を導入して修繕するプロジェクトを実施している。
これは登山者の安全と貴重な自然を次世代へ引き継ぐための大切な取り組み。現在「ふるさとチョイス」を通じて、この修繕事業の応援金を募集中だ。寄付の返礼品は、限定Tシャツやサコッシュ、村内で使える宿泊券などが選べる。返礼品とともに、山の未来を支えよう(寄付募集期間:2026年11月30日まで)。
写真:尾瀬檜枝岐温泉観光協会、桑野智和
協力:マムート・スポーツグループジャパン
●【MAP】会津駒ヶ岳
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