台風が去った翌朝の光岳は、8月だというのに吐く息が白い。なんと気温は12℃!!
つい数日前まで、暑い暑いと騒いでいたのになぁ。台風が去って、一気に秋が近づいてきました。台風が秋を連れてきたようです。今朝なんて、外の温度計は8℃でしたよ。いらっしゃる方は、防寒着をお忘れなく。
今年のわたしは、入山前にフリーマーケットで購入したペルー産のアルパカセーターでぬくぬくしています。アルパカの毛は、「ンンー」と陽気に飛んでくるハナアブにも気に入られたようで、毛の隙間で忙しそうに前脚を擦り合わせています。
今回は、2026年シーズンの光小屋のメンバーを紹介したいと思います。
◼️光小屋で3か月働きたい!
遡ること昨年の12月、一通のメールが届いた。
「光小屋で長期アルバイトとして働きたい。来年の募集について、どのようにお考えか教えてください」とのこと。
その頃はまだ夏のアルバイト募集は始めていなく、高橋くんと2人で頑張るか〜とも思っていたし、意欲のある人といい出会いがあれば一緒に働きたいな、とも思っていた。
出会いは、自ら動かなければなかなかやってこないものだ。けれど、こちらに向かってやってきてくれた出会いに、私は乗っかりがちだ。先日、実家の母から犬を迎えたと連絡があったのだが、この乗っかりがちな性格は母からの遺伝だろうと思う。
話を戻そう。
まだ夏は数か月も先のことだというのに、メールの文面からは熱が伝わってくるようだった。このメールを送ってくれたのは、今シーズンの営業前から小屋に入ってくれている野平さんだ。
彼女は愛知生まれの23歳。高校時代は陸上部に所属し、長距離選手として毎日練習に明け暮れていたそう。一週間に100kmも走り込んでいたというから、体力おばけである。実際に、彼女の動きは素早い。すっと立って、ぱっと動いてくれる。看護師の仕事を一旦休憩して、7月頭までは上高地で働いたあと、光小屋にきてくれた。
光小屋を希望する理由には、「小規模の山小屋だからこそ、スタッフ個人が担う仕事が限られないことや、スタッフ同士の関わりが密になり、関係を深めやすそうだからです」とあった。光小屋は、そこが働く際の懸念点になりがちだけれど、やらなければならないことが多いのを「むしろそれがいい!」と思ってくれているのは心強い。なんともヘンテコな山小屋に、ありがたい若者が加わってくれた。
■8月は現役大学生も仲間入り!
2人目のスタッフ、大学4年生の吉田さんとの出会いは3年前にさかのぼる。
中央大学山岳部の夏合宿で、初めての南アルプス、光岳を訪れてテント泊で小屋を利用してくれた。山にちなんだ素敵な名前だったので覚えていたのだけど、とにかく元気な女子大生という印象だった。昨年は、上高地から親不知までを2週間かけて歩き通したという。
そんな吉田さんから、夏休みの間、小屋で働きたいと連絡が届いた。
「小屋のあたたかい雰囲気と、南アルプス南部の豊かな緑あふれる森や、静かで落ち着いた雰囲気に惹かれ、今では私にとって大好きな山域です」と話してくれた。
いやほんとにね、そうなんですよ。「地味だ、展望もない、きついだけ」なんてことも言われますが、いいんですよ、光岳。小屋を訪ねる人たちが、安心して過ごせる場所づくりのお手伝いをしたいと応募してくれた。私たちの想いを、そんなふうに受け取ってくれていたことも嬉しいことだった。