日本一の堰堤の高さを誇る“黒部ダム”や、高さ約20mの雪壁を観光バスが通る“雪の大谷”で知られる立山黒部アルペンルート。観光や登山の拠点であり、散策道が整備されている「室堂平」。
今回は、室堂平の絶景と山上の温泉を1泊2日でゆっくり楽しむ、ぜいたくな旅を紹介する。
■立山黒部アルペンルートで行く「室堂平」
室堂平(むろどうだいら)は、富山県と長野県を結ぶ立山黒部アルペンルートの最高地点に位置し、毎年世界中から観光客が訪れる山岳観光の人気スポットである。溶岩で形成された台地を緑が覆う広大な高原のような場所で、標高は2,450m。立山登山の拠点や、剣岳を見ることもできる。
北アルプスでもっとも美しい火山湖といわれる「みくりが池」をはじめ、四季折々でさまざまな山々の姿を楽しめる。
筆者は長野県側から電気バスやロープウェイ、ケーブルカーといった乗り物を乗り継いでアクセスした。長野県側の立山黒部アルペンルート・扇沢駅から室堂平がある室堂ターミナルまでは、乗り換え時間を含めて所要時間は約1時間半。
乗り継ぎ途中には、黒部ダムの上を歩いたり、ロープウェイ乗り場からは連なる山々と眼下に広がるダム湖を鑑賞できるなど、道中も見どころ満載で、寄り道したいスポットばかりだ。それぞれ20~40分間隔で運行しているので、待ち時間もさほど気にならない。移ろう景色や色づき始めた木々を眺めているうちに、あっという間に室堂へ着いてしまうだろう。
■室堂平ハイキング(1日目 午後)
室堂平に到着した1日目は、ターミナルから出た途端、あたり一面真っ白な霧に包まれていた。気温は16℃、半袖の上に薄手のウィンドブレーカーを羽織ってちょうどいいくらいの気候。9月初旬の平日にしてはターミナルにも散策路にも多くの人が訪れていた。
室堂平周辺の散策コースは主に3つあるが、今回は「みくりが池周回コース」を散策後、雷鳥荘に向かうコースにした。みくりが池周回コースの全長は約600m。ゆっくり歩いても1時間ほどで回ることができ、アップダウンも少なく石畳で舗装されているので、初心者にも優しい。
道行く人たちを見ていると、テント泊と思われる装備を背負った登山者や、小型のショルダーバックを肩にかけて歩く方など、訪れる人のスタイルはさまざまだ。
ハイマツの間には紫の蕾をつけたオヤマリンドウ、草原地帯にはフサフサの白い果穂をつけたチングルマや黄色く色づくイワイチョウがたくさんあり、秋の訪れを感じる。曇っている方が植物は見やすいので、展望はなかったが楽しい時間となった。
ゆっくり鑑賞したあとは、室堂ターミナルから40分ほどかけて雷鳥荘へ向かう。天気の影響なのか、道中は地獄谷からの硫黄の匂いが強く、時折むせるほどだった。