■そして森のなか、グラベルロードを爽快に下る!

地蔵峠。リョウブの花が芳しい芳香を放っていました

 ついに地蔵峠へと到着しました。スタートから2時間以上かけて、およそ650mアップ。涼しければ、いやもっと若いときならこの半分くらいで来られたはずですが……。途中、何度もくじけそうになりましたが、頑張った甲斐がありました。最近あまり感じない、人生の充足感すら感じてしまいます(笑)

 たっぷり休憩したら、いよいよ今回のハイライト、グラベルロードに突入します。いくつかある林道のうちのひとつを選択しました。

快適なグラベルロード。少し登りもありましたが、ほとんど下り!

 ここからは舗装路を走るのとはまったく別の世界が待っています。砂利の林道は車1台が通れる程度の道幅。登りではタイヤがグリップするように慎重に。急登でのダンシングは優しく。下りはサドルからお尻を浮かせて、前後に絶妙にバランスを取りながら。先の見えないコーナー、スリッピーな路面に緊張が絶えませんが、リヤタイヤが滑っていく感触も気持ちいいです。

 子どもの頃、自転車で畦道や空き地の草っ原を突っ切ったりした、あの頃の気持ちを思い出しウキウキしてきます。50代になっても何も変わっていないのかもしれません。

 一般車両、オートバイや自動車も通行する道です。自転車に乗っている方が先に気がつくので、エンジン音が聞こえたら林道脇のスペースでしばらく待っていました。それ以外は蝉時雨だけが森に響いています。やがて、かろうじて舗装路だと気がつく程度に荒れた、砂利と枝葉が散らばる道となりました。

夏の風情が心に響く、山里ライド

 ヒグラシの声に物悲しさを感じるのは別に歳をとったからではないでしょう。もわっとした空気が漂いだすと、里はもうすぐそこ。青々とした稲穂の向こうにヒマワリが咲く、どこか懐かしい気持ちになる景色をのんびりと下っていくと、板塀が目立ちだし城下町へと戻ってきました。自転車を押して町を少し散策です。在りし日に思いを馳せてそぞろ歩くひととき。自分の少年時代から、果ては戦国の世まで……。歳を重ね体力を失った分、歴史や文化に対して感じ入るものが増えたような気がします。

 暑さ、自分との闘いと引き換えに充足感を得る。そしてご褒美のグラベルライド。体力維持のためといいながら、しっかり楽しんだ一日でした。小さな子どもだった頃に乗れるようになった乗り物、自転車。学生時代は通学に遊びに乗り続けたものの、大人になるとオートバイや自動車を運転するようになりました。普段乗り、そしてアクティビティとして、今はまた自転車に夢中です。

この日は空気が乾いていたおかげで、夕方には少し涼しくなりました。自転車を押して、松代の町を少し散策しました