■チョウ? トンボ? ひらひらと舞う独特な姿が人気
この池を訪れるのは、ハスを見る人だけではありません。池の一角に、中望遠のレンズを構えたカメラマンが静かに集まっています。
昆虫がひらひらと独特のリズムで飛んでくると、彼らに一斉に緊張感が走ります。チョウのような美しい幅広の翅が名の由来にもなっている「チョウトンボ」がやってきたのです。チョウに似たひらひら舞う飛び方も名前の由来です。神奈川県では、絶滅危惧1B類(近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種)に指定されている貴重なトンボです。
しかし、カメラのファインダー内に入れることもできない筆者をあざ笑うかのように、不規則な曲線を描きながらどこかへ飛んで行ってしまいました。が、すぐに舞い戻りハスのつぼみの先にとまりました。今度は、その黒光りする翅の色合いをじっくりと味わいながらシャッターを押すことができました。
■これが最後の夏に! 記憶にとどめたいドクターイエローとハスのコラボレーション
このハス池は、実は鉄道ファンの方々にも大変な人気なのです。それは、東海道・山陽新幹線が、ハス池のすぐ裏を走るからです。時刻表アプリを片手に、そろそろ通るぞ、と心とカメラを構えていると、「ゴーッ」という風切り音とともに、新幹線が駆け抜けていきます。
しかし、今年は、鉄道ファンにとっても特別な夏となっています。それは、線路や電線(架線)などを点検しながら走る"新幹線のお医者さん"ドクターイエローが来年1月に引退となるからです。つまり、ハスと黄色い新幹線のコラボは、この夏が最後となるのです。
しかも、ハスの開花状況を踏まえると、チャンスは残りわずかです。来年には見られなくなるこの風景。今年だけの夏の思い出として、多くの人の記憶に残ってほしいと願っています。