■どんな服装・持ち物が必要? 実際に役立ったもの

●服装

 直近で筆者が訪問したのは5月初旬、ハイキング中は13℃ほどの涼しい気候だった。標高1,400mの山地で天候が変わりやすいため、防寒対策として厚手の下着にTシャツと長ズボンを着用したが、道中日差しが照って汗をかく場面があった。先にも述べたが日の当たる場所では暑さを感じるので、これからの夏の時期は、帽子や日焼け対策グッズ、飲み物などは十分に準備しておきたい。

●靴は防水性のある履き慣れたものがおすすめ

 山の天気は変わりやすく、雨上がりには天然林の土がぬかるんで滑りやすい。登山用のトレッキングシューズである必要はないが、防水性のある履き慣れた靴がおすすめだ。

■実際に歩いて感じた注意点

●トイレがコース途中に1か所のみ

 スタート地点とゴール地点に加え、コース上では赤沼の公衆トイレしか見当たらなかった。水分補給は大切だが、トイレの位置も意識しておきたい。

●天気の変化に注意

 ハイキングをしている3時間の間、天気は晴れたりくもったり、風の強弱があった。湿原の中は日陰や退避場所がないため、 急な天候変化や防寒にも備え、 羽織れる服を一枚持っていくと安心だ。天候が崩れそうなときは、無理に進まず赤沼や三本松のバス停へ引き返す判断も大切だ。

●クマ対策

 ツキノワグマが生息している地域であるため、事前に出没情報を調べておくと安心だ。クマ鈴を持参するほか、道中にある柱に固定されているクマよけの鈴を活用するのもいいだろう。

■ハイキング後は温泉へ!  立ち寄り温泉スポット

 温泉地としても名高い奥日光。ハイキング後には湯あみも楽しみたい。湯元温泉の日光山温泉寺は、世界遺産「日光の社寺」を構成する日光山輪王寺の別院で、全国でも珍しく日帰り入浴ができる寺院だ。

日光山温泉寺へ至る参道。たくさんの灯籠が等間隔に並んでおり圧巻
日光山温泉寺の薬師湯外観。日帰り温泉ののぼりを見て本当に温泉なのかと驚く

 灯籠に導かれるまま参道を進むと、硫化水素の香りが濃くなっていく。境内の一角にある薬師湯では、入口でチャイムを鳴らし、志納金を納めて入浴する仕組みだ。

男女別風呂。どちらの湯船も大きさは同一(画像提供:日光山温泉寺HP)

 泉質は硫黄泉。源泉かけ流しの湯は成分が濃く、奥日光らしい硫化水素の香りが楽しめる。乳白色の熱い湯に浸かると、ハイキングの疲労感が瞬く間に霧散していく。まるで湯治をしているように、こわばった足がゆっくりとほぐれていくようだった。

 ほどよく自然の中を歩いたあとに温泉まで楽しめるのは、奥日光ハイキングの大きな魅力といえるだろう。

 旅程によっては温泉に立ち寄る時間がない場合もあるだろう。そんなときは、奥日光の温泉を利用した足湯「あんよの湯」だけでも味わいたい。

 日光山温泉寺と同じ湯元温泉の湯を使った足湯で、タオルさえあれば気軽に利用できる。ハイキング後の疲れた足を休めるにはぴったりのスポットだ。

あんよの湯は市が運営する無料の足湯施設で、冬季以外は朝9時から夜8時まで開いている
あんよの湯の湯船。奥日光らしい硫黄泉が堪能できる

 泉質は日光山温泉寺と同様で、温度はその時々の気温によって変化する。筆者が訪れたときは、足を浸けるのにちょうどいい温度であった。

■湿原のど真ん中で自然を満喫しよう

ハイキングコースを完歩した達成感のなか、龍頭ノ滝を見ながら食べる甘味は別格

 初心者でも楽しみやすい自然歩きのアクティビティとして、戦場ヶ原のハイキングは魅力的な選択肢だ。平坦な木道が続くため歩きやすく、ゆっくりと雄大な自然を満喫できる。

 これからの季節は緑が豊かに広がり、可憐な花々や涼やかな滝など、奥日光ならではの景色を満喫することができるだろう。四季折々に表情を変える戦場ヶ原へ、ぜひ足を運んでみてほしい。

 

【戦場ヶ原ハイキングコース】所要時間
湯滝(0:00)→ 泉門池門(0:40)→ 自然研究路(1:40)→ 赤沼(1:50)※トイレ休憩 → 龍頭ノ滝(2:15)
歩行距離:約6.1km
合計所要時間:2時間15分

●【MAP】戦場ヶ原

日光山温泉寺
住所:〒321-1662  栃木県日光市湯元2559
営業時間:8時~17時 (受付:16時半まで)
志納金:大人500円 / 子ども300円
期間:例年4月中旬~11月下旬の期間限定のため事前にHPを確認

ホームページURL https://www.rinnoji.or.jp/history/temple/onsenji.html

●【MAP】日光山温泉寺

あんよの湯
住所:〒321-1662  栃木県日光市湯元
営業時間:9時~20時
休業日:なし (ただし冬期間は休館)
入浴料:無料

ホームページURL https://www.city.nikko.lg.jp/soshiki/6/1025/5/1088.html

●【MAP】あんよの湯

※この記事の情報は2026年7月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新の情報はリンク先のHPでご確認ください。