栃木県、奥日光。日光国立公園内の標高1,400mに位置する戦場ヶ原は、ラムサール条約にも登録された広大な湿原だ。総面積は400ヘクタールで、東京ドーム85個分に匹敵する。

 初夏にはズミの白い花やワタスゲの綿毛が湿原を彩り、夏にはホザキシモツケが咲き誇る戦場ヶ原では、その美しい自然を楽しむためのハイキングコースが複数用意されている。

 本記事では、湯滝から龍頭ノ滝まで約6kmのハイキングルートを実際に筆者が歩いた体験をもとに、駐車場や公共交通機関の利用方法、さらにハイキング後に立ち寄りたい奥日光の温泉を紹介する。初心者でも楽しめるコースなのでぜひ参考にしてほしい。

6月にはワタスゲの綿毛やズミの花が見られる戦場ヶ原

■戦場ヶ原のハイキングコースは初心者でも歩ける?

ハイキングコースに敷かれた木道に傷みはなく、歩きやすく保たれている
天然林のハイキングコースは土だが、歩きやすいよう整地されている
コース上にある川には橋がかかっており、靴や身体が濡れることはない

 ハイキングと聞いて身構える方もいると思うが、大部分が平坦な湿地で、保護のため整備された木道がコースとして設定されているので、戦場ヶ原のハイキングコースは初心者でも比較的歩きやすい。

 林間学校で訪れる小中学生の列や、天気がよい日には普段着で歩いている家族とも多くすれ違う。筆者自身も幼い頃から何度も戦場ヶ原を訪れており、コースの途中には休憩できるベンチや食事ができるテーブルも置かれているため、自分のペースで歩くこともできる。

■実際に歩いた約6kmのルートレビュー

 戦場ヶ原には赤沼を起点としたコースから、小田代原方面に足を延ばす長めのコースまで複数のルートがある。今回はその中でも湯滝から泉門池(いずみやどいけ)、自然研究路を渡り龍頭ノ滝(りゅうずのたき)へ下る、およそ6kmのコースを歩いた。滝あり森あり池あり湿原ありで、おおむね滝の流れに沿った道のりだ。

 休憩を適宜とりながら歩き、湯滝から龍頭ノ滝まで3時間ほどかかった。起伏は少なく、コースの大半は木道が整備されている。木道は人がすれ違える幅があり、場所によっては上りと下りで木道が分かれている区間もあるため、混雑時でも歩きにくさは感じなかった。なお、森林エリアでは木陰が多く涼しい一方、湿原エリアは日差しを遮るものが少ないので、その日の天候によって気をつけたい。

湯ノ湖の湖水が流れ落ちる瀑布・湯滝からスタート
自然研究路では湿原のド真ん中を木道に沿って歩く
幅約10mほどの瀑布・龍頭ノ滝はしぶきを感じるほどの迫力

■車で行くならどこにとめる?  バスとの併用がおすすめなワケ

龍頭ノ滝周辺は駐車場が多く用意されており、80台収容の臨時駐車場もある
龍頭ノ滝の上にある駐車場。整備された階段から龍頭ノ滝へアクセスできる

 戦場ヶ原へのアクセスにはマイカー利用も多いと思うが、複数ある駐車場選びは悩ましいところ。何度か訪れている筆者としては「龍頭ノ滝周辺の駐車場に車を停め、バスで湯滝まで上ってハイキングをしながら龍頭ノ滝まで戻ってくる」プランをおすすめする。

 龍頭ノ滝周辺には駐車場が点在しており、80台が駐車できる臨時駐車場も開放されている。これまで龍頭ノ滝周辺の駐車場は混雑していても停められなかったことは一度もなかった。

 車を龍頭ノ滝周辺の駐車場に停めたら、近くの東武バス「龍頭の滝」バス停から湯元温泉行のバスに乗車し、「湯滝入口」で下車する。そこから湯滝をスタートし、龍頭ノ滝まで約6kmのハイキングを楽しもう。ゴール地点の龍頭ノ滝に車を停めているため、歩き終えたあとにバスで戻る必要がなく、そのまま車へ戻ることができる。

東武バス「龍頭の滝」バス停。1時間に2本ほどバスがある
湯滝の駐車場は観瀑台のすぐそばにあり、ハイシーズンは混雑する

 湯滝にも駐車場は用意されているが、ハイシーズンには有料になること、また58台と少ない駐車場に車が殺到し大変混雑するため、注意が必要だ。