キャンプに行っても、「結局スマホばかりいじって終わった」という経験はないだろうか。せっかく屋外でキャンプしても、それでは自宅にいるのと変わらない。
自然の中に身を置いている時ぐらい、2〜3時間でもスマホの電源を切るか遠ざけて、デジタル機器から距離を置き、目や脳をリフレッシュしてはいかがだろうか。
リフレッシュ法なら音楽、運動、ヨガ、ストレッチなどを挙げる人もいるだろう。だが音楽を聴く場合、キャンプ場では周囲に気を使うし、イヤホンとデジタルデバイスに頼るのでは本末転倒である。ヨガやストレッチも人の目が気になるかもしれないし、地面のコンディションにも左右されそうだ。そもそもこれらはキャンプではなく、そちらがメインの目的で出かけることも多いだろう。
今回はそういったことに左右されず、キャンプに取り入れることが容易な、本を読むことをおすすめしたい。
■キャンプの時ぐらいはスマホを遠ざけてみないか。スマホ過依存が招く3つの弊害とデジタルデトックス
現代人は、誰もがスマホを持ち歩き、「常時オンライン」状態になっている。そのため、スマホ依存という言葉が誕生し、例えば以下のような弊害が報告されている。
・脳疲労と集中力の低下:常にSNSの通知やニュースが目に入るため、脳が情報を処理しきれず、インプット過多・脳過労となる
・睡眠質の低下:ブルーライトの影響や、寝る直前の脳への刺激により、自律神経が乱れて眠りが浅くなる
・メンタルへの影響:他人のきらびやかな投稿と自分を比較してしまう「FOMO(Fear Of Missing Out:取り残される恐怖)」や、SNS疲れを引き起こす
デジタルデトックス(Digital Detox)とは、スマートフォンやパソコン、タブレットなどのデジタルデバイスから一定期間距離を置くことで、心身の疲労を回復させ、生身の人同士の交流や、自然との関係性に回帰する試みを指す。
日常的に浴び続けている大量の情報を排出、つまり「デトックス(解毒)」し、脳や心をリフレッシュさせるのが目的だ。
スマホのような情報端末を、キャンプのときぐらいは数時間でも手放して他のことに集中する。それだけで、脳の疲れはかなり取れるはず。
そこでデジタル情報端末をいじる代わりに、あえて紙の本を読む理由を説明する。
■「紙の本」がコスパの面でアウトドア向きな5つの理由
「紙の本は重たいし、何冊でも端末1台に入れられる電子書籍でもいいじゃないか」という意見もあるだろう。無論それも否定はしないが、効率や時間のパフォーマンスばかりに人生を支配され過ぎていないかと逆に心配にもなる。
あえて電子書籍ではなく、紙の本を山に持っていく理由は以下の5つだ。
・バッテリー減少、残量ゼロの心配がない。そもそも電気を使用しないし、通信料金も発生しない
・本には紙の厚みがあり、小説の残りページが少なくなってくると、筆者は登場人物たちと共に過ごした「旅の終わり」のようなものを予兆する。この指先からリアルに伝わる寂しさや焦燥感は、電子書籍では決して体験できない
・家にある捨てるつもりの本、格安の中古本、公立図書館の払い下げ無料本なら、多少濡れたり汚れたりしても気にならない
・読み終わったら現地に置いていく(本の交換ボックスがあるキャンプ場も多い)など、処分方法の自由度が高く帰りの荷物を増やさなくて済む
・焚火の明かりで本を読むと気分が盛り上がり普段より集中できる。ただし光量が少ない場合は無理をせず、素直にランタンなどの照明器具に頼ろう
筆者の場合、ポケットサイズの文庫本を山に持ち込み、キャンプの空き時間に読む。思い出したように本を開いて漫然と文字を目で追うのだが、そのうち集中力がアップして本の世界に完全に没頭することもある。
お気に入りの場所で、好きなシチュエーションで、座り心地のよいイスをサッと設置。そして本を開けば、そこが快適な読書空間になる。実に手軽だ。