最近、「ハタなどのロックフィッシュは身近な海で比較的簡単に釣れる」といった情報をさまざまな記事で目にするようになった。ハタはスーパーには並ばないような高級魚である。しかし、自分の手で釣り上げてみたい! といざ店頭でワームを買う段階になって、あまりの種類の多さにどれを選べばよいかわからず、途方に暮れてしまった……という人もいるのではないだろうか。

 店頭の「ロックフィッシュ専用」のコーナーだけでもワームなどのルアーの種類は膨大にあり、この選択こそが釣りに行く前の最初のハードルとなる。そこで今回は、筆者の経験から、初心者が高確率でハタを釣るために「とりあえず持っていくべきおすすめルアーと、その理由」を紹介する。

■悩める初心者を救う「カーリーテール」という選択

ロックフィッシュに有効な3種のワーム形状

 釣具店に並ぶ無数のルアーの中で、初心者に迷わずおすすめしたいのが、ワームの尾がリボンのようにカールした「カーリーテール」だ。

 これほど初心者の知識や技術不足を勝手にカバーしてくれるルアーは他にないと感じる。一見シンプルなこの形状に隠された、高確率でハタを引き出す具体的な理由を詳しく解説していく。

●小魚と甲殻類、どちらにも化けるカーリーテール

 カーリーテールには、小魚と甲殻類のどちらにも似せて演出できるメリットがある。

 ハタは主に、「小魚」か、カニやエビなどの「甲殻類」を捕食している。本来なら小魚型と甲殻類型のワームを使いわけるのがセオリーだが、釣り場で「今日の魚がどちらを狙っているか」を的確に判断するのは難しい。

 しかしカーリーテールなら、巻けば小魚のように泳ぎ、沈めれば甲殻類のような波動を出す。

 実際、筆者はカーリーテールで釣った魚から、小魚あるいはカニなどの甲殻類が吐き出されるところを何度も目撃している。どちらのエサを捕食しているかわからない状況下において、この「中間地点」を突けるのは非常に大きな強みである。

●飛距離とアピール力を両立する「二刀流」

 カーリーテールは、飛距離性能とアピール力を併せ持つ「二刀流」である。

 ザリガニなどに似せたパーツの多いワームは、海中でのアピール力は高い反面、投げる際に風の抵抗を受けやすく飛距離が落ちてしまう。

 また、小魚を模した定番のワームである「シャッドテール」は、泳ぐ魚を追うハタには有効だが、甲殻類を捕食している魚へのアピールが弱い。

 その点、シンプルな形状のカーリーテールは空気抵抗が少なく、初心者でも気持ちよく遠くまで飛ばすことができる。それでいて海中ではテールが、魚を強く誘う。飛距離とアピール力を兼ね備えた極めて優秀なルアーである。

●釣れた魚が教えてくれる「次の正解」

 初めての釣り場や状況が読めないときは、まずカーリーテールから釣りをスタートするとよい。なぜなら、釣れたハタが、その日は小魚と甲殻類のどちらを好んで捕食しているかを教えてくれるからである。

 ハタが釣れた際、直前まで食べていたカニや小魚を口から吐き出すことがある。それを確認してから、カニなら甲殻類系ワームへ、小魚なら小魚系ワームへルアーを変更すれば、さらに釣果を伸ばすヒントになる。その日の状況を探る「偵察ルアー」としても、万能なカーリーテールは非常に頼りになる。