■初心者が本当に満足しやすいスキー場の条件とは
では、初心者にとって楽しいと感じられるスキー場にはどのような特徴があるのだろうか。 ポイントは「規模」ではなく、環境のわかりやすさにある。
まず重要なのが、コンパクトで迷いにくいこと。リフトが少なく、コース構成が単純なスキー場では、「このコースはどこにつながるのか」といった心配が減り、結果として、滑りそのものに集中できる。
次に、緩斜面が長く続いていること。短い緩斜面よりも、一定の斜度が続くバーンの方が、ターンの練習がしやすく、初心者にとっては達成感も得やすい。
そして、混雑が少ないこと。周囲を気にせず、自分のペースで滑れる環境は何よりの安心材料だ。こうした条件を満たすのは、必ずしも有名なスキー場ではない。むしろ、地域密着型のローカルスキー場に多く見られる。
■小規模スキー場だからこその魅力
「小さいスキー場は飽きそう」「滑る場所が少ない」と感じる人もいるだろう。しかし、前述したように「コース数が多い=迷う」につながり、スキー場に慣れていない初心者にとっては悩みの種になる。つまり、コース数の多さは満足度に直結しないのだ。
むしろ、同じ斜面を何度も滑ることで、「さっきよりうまくなった」「転ばずに滑れた」という実感が得られる。この小さな成功体験の積み重ねこそが、スキーやスノーボードを好きになる一番の近道だ。小規模なスキー場だからこそ、大きなスキー場では見逃してしまいがちな「上達の感覚」を感じられるのだ。
■もちろん大規模リゾートスキー場が向いてる人もいる
もちろん、大規模リゾートスキー場が悪いわけではない。向いている人も確実に存在する。例えば、ある程度の滑走経験があり、体力にも余裕がある人や、「今日はこのコースを攻略する」「たくさんの場所からの景色を楽しむ」といった目的が明確な人だ。
また、滑走そのものよりも、リゾート感や非日常体験を重視する場合も、アフタースキーが楽しめる施設が充実している大規模リゾートスキー場は魅力的だ。
重要なのは、レベルや目的に合っているかどうか。有名だからといった理由だけで選ぶと、ミスマッチが起きやすいので注意が必要だ。
■スキー場選びで「失敗しないための考え方」
スキーを楽しいと感じるかどうかは、技術よりも環境が大きく左右する。最初の数回で「楽しい」と感じられれば、またスキーに行きたくなるし、逆に、最初にコースで迷ったり、コースからコースへの移動で疲れ切ってしまえば、スキーやスノーボードの印象は悪くなってしまう。
最初は背伸びをしない。コースがたくさんあるような有名スキー場は、上達してからでも遅くない。
■初心者にとっての正解は「大きさ」ではない
「大きいスキー場ほど楽しい」という考え方は、初心者にとっては正解にはならない。「わかりやすく、疲れにくく、安心して滑れる」 そんな環境を選ぶことが、スキーやスノーボードを長く楽しむための第一歩なのだ。
上級者のみなさんは初心者とスキーやスノーボードに行く際は、はやる気持ちを抑え、ぜひ慎重にスキー場選びをしてほしい。そのちょっとした心遣いが 「つまらなかったスキー」が「また行きたいスキー」に変わるキッカケになるに違いない。