豊富な知識と経験を持ち、日々たくさんの登山やキャンプ道具と接しているアウトドアショップの店員さんに、いま注目の製品を紹介していただくシリーズ。今回は、アルペントーキョーの鈴木正志さんに「登山のコンパクトアイテム」をテーマに、「バーナー&クッカー」のおすすめを選んでいただきました。

■重たいのはイヤ! なるべく小さいバーナーがいい

 登山へはお弁当を持って行って食べるのもいいですが、山頂などで調理して食べるのもなかなか楽しいものです。とはいえ、そのために重たい道具を持って行くのはイヤですよね。

 「登山に持っていくなら、OD缶と呼ばれる丸形タイプのガス缶が便利です」と鈴木さん。いわゆるカセットコンロ用のガス缶(CB缶と呼びます)だと、バックパックに収納する際に長くて場所を取りますが、OD缶には小容量タイプがあるので、それが狙い目です。

丸形のOD缶にはコンパクトな小容量タイプがある

 実際に使うときも、地面が傾斜しているような場所でも、「OD 缶なら軽く地面にグリグリとやれば、平らになって安定させることができます」(鈴木さん)

 そんなコンパクトなOD缶に合わせて、バーナーにも非常にコンパクトな製品が登場しています。中でも鈴木さんがおすすめするのが、SOTOの「アミカスポットコンボ SOD-320PC」です。

SOTOの「アミカスポットコンボ SOD-320PC」(OD缶は別売)

■バーナーとクッカーがコンパクトなセットになった!

 この製品は、コンパクトなバーナー(アミカス)とクッカー(ポット)がセットになっています。ガス缶は別売ですが、小容量タイプのOD缶との組み合わせがよく似合うモデルです。

 最近のバーナーは、「レギュレーター」という火力を安定させる機構が付いたものが注目されていますが、本製品ではそういった機構はなく、とてもシンプルなタイプ。でも、「バーナーのヘッド部はすり鉢状になっていて、横からの風にも強い構造になっています」(鈴木さん)

ヘッド部はすり鉢状で、横からの風にも強い構造だ

 点火部の配線を内部に収納したことで、着火性能や耐衝撃性も向上させているのもポイント。それにより、小型・軽量化を実現したそうです。

 ゴトクは4本で、外径は106mmありますから、鍋などを安定して置くことができます。点火するときは点火ボタンを押すだけなので、難しい操作は何もありません。

赤い点火ボタンを押すだけで着火できる