ニセコアンヌプリ(1,308m)はニセコ連峰の主峰であり、冬の山頂は多くのBCスキーヤー達で賑わっている。夏山の登山道は歩きやすく、登山時間も手頃で登山初心者にも登りやすい山だ。
日本三百名山のひとつでもあり、冬とはちがう夏の景色を楽しめる大展望の山でもある。ゴンドラなどを使ってスキー場側から上るコースもあるが、夏山登山では定番の五色温泉コースからの登山の様子をレポートする。
■夏の本格リゾートを目指すニセコエリア

冬のスキーリゾートとしては、言わずと知れたニセコエリア。今や国際的なスキーリゾートとして冬は世界中から観光客が訪れる。冬のニセコはもはや異国の雰囲気である。日本人よりも外国人の方が多く、日本語よりも外国語が飛び交っている。
そんなニセコの夏は、まだ外国人の姿は少ないが、夏の本格リゾートを目指して様々な取り組みを始めており、従来からある夏山の登山道も少しずつ整備が進んでいる。ニセコでの夏山登山といえば、羊蹄山が有名だが、それ以外にも手頃に登れる山やルートはいくつもある。
羊蹄山と並んで多くの人に登られているのがニセコアンヌプリだ。リフトが動いているスキー場営業期間であれば、リフトトップからわずか20分ほどで山頂まで登れてしまうが、あまりにあっさりと登ってしまうので山を登った感は薄い。その一方、人気があるのはスキー場、ゲレンデのない五色温泉側からの登山道だ。
■五色温泉郷から登る歩きやすいコース

「ニセコアンヌプリ山の家コース」の登山口は五色温泉郷、ニセコ野営場の脇にある。登山道は歩きやすく、道幅も広い。ロープやハシゴ、手を使ってよじ登るような急登もなく、初心者でも安心して登れる登山道だ。
途中には500mおきに山頂までの距離を示す看板もある。また、コースの大部分は樹林帯で強い日差しを遮ってくれる木陰が多いのもうれしい。登山口から山頂までの標高差は558m。コースタイムは登りで1時間30分だ。登山初心者や、ファミリー登山、もしくはのんびりと登山を楽しみたい人にはうってつけの山といえる。