火起こしをする際、「マッチやライターを使わず、ファイヤースターターを使って火を起こしてみたい!」と思っているキャンパーは多いだろう。

 そんな方におすすめなのが、980円で購入でき、初心者でも手軽に始められる、ワークマンの「ファイヤースターター&火吹き棒セット」。

 このコスパ最強アイテム、実際のアウトドアシーンではどの程度頼れる存在になってくれるのだろうか。 本記事では、実際に使って火起こしをした体験をもとに、その性能と魅力、デメリットを余すことなくレビューしていく。

■収納ケースも付いた、本格仕様のワークマンのファイヤースターター

火吹き棒、点火棒、プレートとケースがついている、ワークマンの「ファイヤースターター&火吹き棒セット」

 ワークマンの「ファイヤースターター&火吹き棒セット」は税込980円という破格ながら、マグネシウム合金の点火棒にステンレス製の伸縮する火吹き棒、さらには革製の収納ケースまでついてくる豪華セットだ。

 この革製の収納ケースがあることで、すべてまとめて持ち運べる。火吹き棒は約15〜60cmまで調節可能。点火棒のグリップは木製で、握りやすく使い心地にもこだわりを感じさせる仕様となっている。

ファイヤースターター&火吹き棒セット
価格:980円(税込)
カラー:ブラウン

商品ページ:https://workman.jp/shop/g/g2300066002016/?srsltid=AfmBOoq-gmd8oF4sQa0WMp0pn4153npdApZLVHcXNsUhth6MYNrKG-9o

■ファイヤースターターって?  人気の秘密とは

 ファイヤースターターとは、キャンプなどアウトドアで使用する金属製の火起こしツール。フェロセリウムやマグネシウム合金からできた棒状の「ロッド(ファイヤースチール、点火棒)」をプレート状の「ストライカー(火花を出す器具)」で擦ることで火花を飛ばし、火口(麻紐や枯葉など)に引火させ火を起こす。

 少し手間に感じるかもしれないファイヤースターターがなぜ人気なのか。その理由は大きく3つある。

●1. 優れた耐水性

金属製であるため、湿気や水濡れにも強く、もし濡れていたとしても拭けばすぐに使える。

●2. 長寿命

製品によっても変わってくるが、使用回数は数千〜1万回以上と、通常のマッチやライターに比べて圧倒的に長持ちする。

●3. 燃料が不要で軽量

ライター用のガスやオイルを必要とせず、道具だけで何度も使える。また軽量であるため、持ち運びも便利。

■ファイヤースターターで火を起こしてみた!

 家族キャンプの機会を利用して、さっそく「ファイヤースターター&火吹き棒」を使ってみることにした。すると、準備を始めた筆者を見ていた子どもが「やってみたい!」と興味をもった様子に。試しに体験させることにした。

 コスパ最強の火起こしセット、果たして初体験の子どもが使っても、うまく火をつけることができるのか、安全に注意して見守った。

●1. 下準備

ティッシュペーパーの上に着火剤をのせ、準備する
100円ショップ「セリア」で購入した100%天然麻繊維のティンダーヘンプ

 ティッシュペーパーの上に、100円ショップなどで購入できる火のつきやすい焚きつけをのせ、下準備をする。そして、火がついたあと火を育てるために小枝など、徐々に太めの薪へつなげていけるように準備しておく。

●2. 点火棒のマグネシウムを削る

点火棒をプレートで削る

 プレートの削り面で点火棒の表面を削り、下準備でセットした焚きつけの上にマグネシウムをこすって振りかけていく。今回は初めて子どもが実施するため、少し多めに削った。

●3. 着火

点火棒とプレートを擦り合わせ、火花を発生させる

 点火棒にプレートの点火面を押し当て、すばやく先端に向けてスライド。すると火花が発生!  初体験の子どももすぐにコツを習得し、大きな火花を散らすことができた。

火花が削ったマグネシウムと焚きつけに飛び、火がつく
ファイヤースターター初心者でも火をつけることができた

●4. どんどん火を大きくしていく

火種として、キャンプ場に落ちていた乾燥した杉の葉を利用
最初は火種が小さいので、火吹き棒で空気を送り込んでいく

 今回は乾燥した杉の葉が落ちていたため、それを最初に利用。その後、小枝を入れ徐々に木のサイズを大きくしていく。最初は火種が小さく不安定なので、火吹き棒を利用し空気を送り込んで火を大きくする。火が大きくなり、安定したら火起こしの完了だ。

このサイズになれば火起こし完了だ