■いつでも脱着可能!  持っておきたい2つのアイテム

骨組みとして車の両サイドに渡した角材は、左右の2本の角材で支えている

 車中泊用として車内に合わせて製作した棚は、後々作り直したりアレンジを加えるためにいつでも取り外し可能にしておこう。その場合の固定方法としては、木ネジを選んでおけばビス穴が目立つ心配もなく、工具なしで簡単に脱着可能だ。

 普段使いもする一般自家用車にとって、柔軟に対応できるDIYが重要だ。ベッド台座も固定しないことで、車内レイアウトを自由に変更でき、ライフスタイルに合わせた使い方が可能となる。

 とくに筆者が採用している吊り下げ方式は、設置場所の自由度がさらに増すのでおすすめ。

参考記事URL:マイカーを「車中泊&キャンプ」使いOKの「キャンピング仕様」に! コスパ最重要DIY「自作アレンジベッド&ウッドフレーム」取付レポ

●鬼目ナットを使用して木ねじで取り付け

鬼目ナットはさまざまなサイズが入っているセット品がお買い得

 工具なしで棚を着脱する場合、木ねじは有効な選択肢となる。そしてその際に活躍するのが「鬼目ナット」だ。あらかじめ木材に鬼目ナットを埋め込んでおくことで、木ねじをしっかりと固定でき、繰り返し脱着してもネジ穴が傷みにくくなる。

天井に設置した木枠に鬼目ナットを組みこんおけば、木ネジで固定するだけで固定できる

 鬼目ナットと木ねじの組み合わせであれば、工具を使わずに棚の取り付け・取り外しができるため、車内のレイアウト変更にもフレキシブルに対応可能だ。

 必要に応じて棚を設置したり、取り外して広々とした空間を確保するなど、スマートなDIYを可能にし、今後も車中泊を長く楽しむために必須のアイテムだ。

●直線の少ない一般乗用車に効果的な「型取りゲージ」

水平器付きの型取りゲージであれば、より精密な型取りが可能

 曲面が多い一般乗用車で車中泊用の棚を作る際、気になるのが壁面との隙間。せっかくDIYするなら、デッドスペースを極力減らし、ぴったりとフィットする棚を作りたいものだ。

型取りゲージの使い方の例。曲線が商用車よりも多い一般乗用車のDIYには欠かせないアイテム

 そんな時に使用したいのが「型取りゲージ」。車内の複雑な形状を正確に写し取ることができるため、直線の少ない場所でも、まるでオーダーメイドのように隙間のない棚を作製できる。

型取りゲージ通りにカットすれば、車体と棚板との無駄な隙間も生まれない

 型取りゲージがあれば、これまで諦めていた微妙な曲線にも対応でき、理想の車内レイアウトが実現できる。より快適で機能的な車中泊空間を作るため、DIYのハードルを下げてくれる初心者にとってなくてはならないアイテムだ。

■快適空間をDIYで作り上げ、車中泊をグレードアップしよう!

3列シートの車をDIYした様子。2列目を普通に使用しても、支障のない作りとなっている

 車中泊をより快適にするDIYは、難しく考える必要はない。DIYは自分だけの特別な空間を創りあげる、自由で楽しい手段。ちょっとした工夫とアイデア次第で、車内は劇的に変化するはずだ。

 特に、棚作りはDIYの第一歩としておすすめ。収納スペースが増えるだけでなく、完成した棚を眺めていると、車内での過ごし方のイマジネーションがどんどん広がり、今後のDIYのアイディアが浮かんでくるはずだ。

 DIYで車内を自分らしくアレンジして、もっと自由で快適な車中泊ライフを始めてみてはいかがだろうか。