冬に何度もスキー場に出かけている人は、シーズン後半が近づくとかなりの滑走日数になってくるはず。シーズン前にスキー・スノーボードをちゃんとメンテナンスをしている人でも、「滑走性能が落ちてきたな」なんて感じていないだろうか。
クリーナーやブラシで汚れを落とし、さらにホットワックスを塗ることで滑走性がよみがえるが、この「ワックスを塗って剥がす」というのが意外と面倒だったりする。そこで重宝するのが、エバニューが販売しているザードスの液体ワックス「ノットワックス・ポケットパックG」だ。携行しやすく、スキー場で「滑りにくい」と感じたらその場で濡れるので便利なうえ、驚くほどの滑走性を発揮してくれる。
■「ノットワックス・ポケットパックG」の内容
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ザードス「ノットワックス・ポケットパックG」は、丸いケースの中に液体ワックスとワックスを塗るためのフェルトがセットになったもの。この液体ワックスは湿った雪の時にも対応し、パラフィン入りのベースワックスにも滑走ワックスにも併用できる。
フッ素入りのワックスは一般的なパラフィン入りのワックスよりも性能が高いと言われるが、その理由は撥水性と摩擦を低減させる性能が優れているからだ。高い撥水性が、水が泥、油などを弾くので必然的に滑走性がアップ。そして、雪面との摩擦を低減させるため、滑走時の加速性も高くなるのだ。
■ポケットに収納できるから便利
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「ノットワックス・ポケットパックG」は、その名の通りポケットに入れて持ち運べる絶妙なサイズ感だろう。実際にメジャーでサイズを測ってみたところ、直径7cm、高さ3cmぐらい。これなら胸ポケットやチェストポケットに余裕で収まるし、さほどかさばらない。
この液体ワックスはオールシーズン使えるが、特にウェットな雪で高い滑走性能を発揮してくれる。湿雪や春雪は、スキーが引っかかってつんのめったりスピードが出にかったりして滑っていて何かとストレスになる。そんなときに、このワックスを取り出してソールに塗れば、気持ちいいほどの滑走性を発揮してくれる。
■塗り方はとっても簡単
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ワックスの塗り方は簡単で、まずケースの裏返すとフエルト状のスポンジが装着されており、ここに液体ワックスをいきわたらせていく。最初はボトルの液体を1/3程度、スポンジに全体に染み込ませよう。
ここまでたっぷり液体を使うのは最初だけ。2回目以降に塗るときは液体を数滴たらすだけでOKだ。目安は、スキーなら1、2滴で2本分、スノーボードなら3、4滴で塗ることができる。
■ソールをきれいにしてから塗っていく
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自宅で「ノットワックス・ポケットパックG」を塗るときは、クリーナーで汚れを浮かせ、タオルで拭き取ってソールをきれいにしてから塗るのが鉄則。ただし、スキー場で塗るときはそこまで手間をかけられないかもしれない。
だからといって、汚れたソールにそのままワックスを塗ると、スポンジにべったりと汚れがついてしまう。春の雪は黄砂や花粉の汚れがソールに付着しているので、それがスポンジについてしまうのだ。スクレーパーやタオル、可能ならブラシなどを使ってソールを軽くきれいにしてから塗ることをおすすめしたい。
■あっという間に滑走性がよみがえる
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スキー・スノーボードのトップからテールに円を描くようにワックスを塗っていき、仕上げにトップからテールに向かってまっすぐ塗るのを数回繰り返せば完了。これだけで、ソールにつやが出て水を弾くようになった。湿雪・春雪で「滑りにくいな」と感じていたストレスが、これだけの作業で解消されてしまう。
また、自宅でワックスを塗るときは、塗ってからソールを上にして2日間以上保管しておくとワックスの持続力がアップする。
■滑走性が増したスキーは超爽快!
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スキー・スノーボードのメンテナンスはショップに出すのがもちろんベスト。しかし、シーズン中に滑走性が落ちてきたとき、自分でメンテナンスするとなると「やっぱり手軽な方がいい」と思うものでは?
固形ワックスを溶かし、塗って剥いでという作業が必要なホットワクシングに比べ、液体ワックスのザードス「ノットワックス・ポケットパックG」は塗るだけなのでメンテナンスが超簡単。自宅での利用はもちろん、携行して滑走当日のスキー場でワクシングできるという手軽さも魅力だろう。また、シーズンオフに塗って、保管時にソールを保護することができるなどマルチに使うことができる。