■下山で太ももが張り、膝が痛くて辛い
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登りで脚の筋力を使い切ってしまい、下山時には太ももの前部(大腿四頭筋)がパンパンに張り、踏ん張る力がなくなり、膝への負担が増加した。とても膝が痛く、数メートル下っては休むを繰り返し、30分で下山の予定が50分を要した。
●太ももや膝が痛くなった原因は歩行技術にあった
下山は登り以上に筋力を必要とする場合がある。特に膝への衝撃が大きいため、適切な歩き方をマスターしなければ痛みも増す。筆者は重力に任せて歩き方を考えずに下りてしまい、その結果、膝がガクガクになってしまった。
下山では「膝を曲げて衝撃を吸収しながら、小さな歩幅で下りる」ことが大切だ。また、ストック(トレッキングポール)を使うことで膝への負担を軽減できる。次回の登山では、適切な下山テクニックを意識することが不可欠だと痛感した。
■「たぶん大丈夫」が命取りになってしまう可能性も
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年齢を重ねると、今までの人生経験に頼り「たぶん大丈夫だろう」という思考が増える。しかし、登山ではこの油断が命取りになる。今回学んだのは、「準備と知識が不十分なまま、思い込みで行動すると危険」ということだ。
まず、自分の体力を過信せず、適切な歩行技術を身につける。次に、無理をせず引き返す選択肢を持つこと。そして、防寒対策を怠らないこと。
登山中に多くの60代、70代のハイカーと触れ合い、その笑顔を見て登山は年齢を重ねても楽しめるアクティビティだと実感した。今回の筆者の体験談が、これから登山を始める人の参考になれば幸いだ。