神奈川県相模原市緑区にある津久井城山(つくいしろやま)。その標高は375mで、名の通り、かつては「津久井城」という山城があり、築城は鎌倉時代まで遡る。そして、戦国時代には小田原の北条氏と、甲斐(かい)の国(現山梨県)の武田氏の争いの中で、北条氏側の重要な防衛拠点として機能したとされる。
その後も津久井城は、長く北条氏の家臣の居住となっていたが、1590年、豊臣秀吉による小田原征伐の際に落城し、その後廃城となった。
現在は県立津久井湖城山公園として整備されており、ハイキングコースも設けられている。コース内では、平らに整地された家老屋敷跡の曲輪(くるわ)や、土を盛って作られた土塁(どるい)と呼ばれる防御施設の跡などの遺構を見ることができる。
津久井城の歴史を今に伝える遺構と、かつての武将たちも眺めたであろう、山頂からの景色を見に行こう。
■雪の心配なし! 津久井城山ハイキングコース紹介
【津久井城山ハイキングコース】所要時間
津久井城山登山口 (0:00) → 展望デッキ (0:20) → 津久井城山山頂 (0:40) → 津久井城山登山口 (1:20)
歩行距離:約3.5km
累積標高差:登り 322m、下り 322m
合計所要時間:1時間20分
●津久井城山へのアクセス方法
公共交通機関を利用する場合、JRと京王相模原線が接続する橋本駅が便利。都内から1時間程度でアクセスできる。
橋本駅付近は、リニア中央新幹線の新駅設置が決まっており、開業に向け大規模な工事が行われている。今後ますます発展が期待されるエリアだ。駅周辺には大型ショッピングセンターや商業ビル、飲食店が立ち並び、ハイキング帰りにショッピングや食事が楽しめる。
橋本駅から津久井城山へは、神奈川中央バス「三ヶ木(みかげ)」行きに乗車し、「津久井湖観光センター前」で下車すると、登山口は目の前だ。
マイカーでアクセスするなら、津久井湖観光センターの無料駐車場(2か所合計約120台)が8時から開放されるので利用しよう。橋本駅南口より国道16号を通り約30分だ。