長野県と岐阜県にまたがる標高3,026mの乗鞍岳は北アルプスの最南端。その裾野の自然豊かな立地に「Mt.乗鞍スノーリゾート」(長野県松本市)が広がっている。開業60年以上の歴史をもつこのスキー場が、2024-2025シーズンから地元出身の経営者などで構成されるスキー場運営協議会へと経営が引き継がれた。
今後は、この地の魅力をよく知る“地元主導”のスキー場へと経営方針がシフトチェンジしていき、たくさんのスキーヤー・スノーボーダーを呼び込むさまざまな取り組みを行っていく予定だ。
■18歳以下は「リフト券無料」がうれしい!
「Mt.乗鞍スノーリゾート」はゲレンデトップの標高が2,000m、ボトムは1,500mとスキー場全体が高所にあり、内陸に位置することから乾燥したサラサラのパウダースノーが降り積もる。また、自己責任エリアとなるが、リフト山頂から乗鞍岳方面にハイクアップして、バックカントリーが楽しめるところとしても知られている。
新たな経営陣は、こうしたスキー場自慢の雪質と山スキー、そして山麓の温泉などの魅力に加え、ファミリーや若者のエントリー層が訪れやすいスキー場にしていくことを目指している。その目玉となるのが、18歳以下はリフト券が無料になること。幼児や小学生以下が無料というスキー場は意外と多いが、18歳以下まで無料というのはほぼ見かけない。
中高生や大学生の子どもがいるファミリーはもちろん、学生同士で出かけるなど若者層にとっても財布に優しい環境だ。
■初心者に優しいコースレイアウト
スキー場は緩急のバランスがとれた全20コースをレイアウト。その40%が斜度が緩やかな易しいコースなので、子どもやビギナーのスキー・スノーボードデビューにもうってつけだ。緩斜面を滑ってターンに慣れてきたら、より滑り応えのあるコースへとステップアップしながら上達していける。
ゲレンデ中腹の「夢の平コース」は平均斜度5度となだらかで幅広な斜面。全体的にフラットなので練習に最適なバーンとなっている。ゲレンデ上部にはコース脇の林間にちょっとだけ入ってすぐコースに戻れる非圧雪エリアがあり、冒険心を刺激する滑りを楽しめる。
また、最上部のかもしかリフト山頂から最長滑走5,000mのロング滑走も可能。途中でコースが分岐するので、レベルにあったコースを通って大滑走を堪能できる。
■キッズパークは駐車場のすぐそば
ファミリーにおすすめの「キッズパークのりくランド」は、スキー場中腹のやまぼうし駐車場からゲレンデインしてすぐの場所。入場料は大人500円、子どもは無料で、動く歩道を使ってソリをたっぷり楽しめる。動く歩道はスキーを履いたままでも乗れるので、子どものスキーの練習にも最適。
便利な動く歩道を利用できるのは年末年始や土日祝日のみだが、キッズパーク自体は平日は無料開放しており自由にソリで遊ぶことができる。