長年釣り場に足を運び続けていると、些細なミスや確認不足から釣り場や釣り人同士でのトラブルに遭遇することも珍しくはない。

 実体験をもとに釣り場での釣り人同士で起こったトラブルを3例紹介する。筆者が経験したトラブルを繰り返さないためにも、この記事を読んで知っておいても損はないだろう。

■釣具店HPで公開した釣果写真から穴場ポイントが知れ渡る

実際に公開した写真ではないが、地面の特徴だけでどこで釣れたのかが分かる人がいる

 釣り場は基本的に誰のものでもなく、どこのポイントで釣りをするのも自由ではあるが、やはり知る人ぞ知る穴場的なポイントというのも存在する。

 そういったポイントは、たくさんの人には知られずに、自分や仲間うちだけのものにしておきたいとする一方で、釣果は多くの人に見てもらいたくてSNSなどを利用して公開するのが釣り人の心理だ。

 その時は「まさか!?」と驚いたのが、筆者が通う釣具店のHPに釣果写真を公開した際に、写真に映り込んだ背景(特徴的な地形)から、穴場ポイントのひとつを特定されたことだ。

 前述のとおり釣りができるポイントは誰のものでもないのだが、その場所は釣り仲間が時間をかけてようやく見つけた穴場であったこともあり、仲間から軽い叱責を受けてしまった。

 穴場的なポイントが知れ渡ると、釣り人が集中することで路上駐車やゴミのポイ捨て、騒音といったマナーにおいて近隣住民に迷惑をかけるケースが出てくる。情報の発達により不特定多数の人が釣果写真を見られる時代、釣果や風景写真の公開には気を付けるべきだろう。 

■隣の人との「おまつり」に気づかず、ヒットしたかとぬか喜び

波による海面の上下で、わずかな感触の変化を魚のアタリと勘違いしてしまった

 「おまつり」というのは、付近の釣り人とルアーや仕掛けが絡んでしまった状況を指す。複雑に絡んだ仕掛けを解く際に両手を広げたり、閉じたりする動作が祭りのようだからという一説がある。

 筆者が釣りを始めて間もない頃、夜のシーバス(スズキ)ルアーフィッシングでおまつりになったことがあった。

 その日の海は少々荒れ気味で、おまけに真っ暗な時間帯だったこともあり、わずかな感触の変化を魚のアタリだと勘違いしてしまったのだ。

 やけに横に泳いでいく魚だなと感じながらも、思い切りリールを巻き取り手元に寄せたところ、20mほど離れた場所で釣りをしていた方のルアーが絡まっていたのだった。

 ルアー同士のおまつりを解いた後、すかさず謝罪し、幸いにも大きなトラブルにはならなかったのだが、その方の表情から察するに、大きな迷惑を掛けたことは明らかだった。

 隣の人との距離は十分に留意し、夜釣りであればなおのこと、前方に真っすぐキャスティングができるようになってから臨むようにしよう。