■まずは石油ストーブがおすすめ

 石油ストーブと薪ストーブのメリット・デメリットを比較したが、キャンプ初心者には石油ストーブがおすすめというのが、筆者が実際に扱ってみた感想だ。

 石油ストーブは、設置して点火すればすぐに暖まり、撤収も楽。また、一度点火すれば、燃料も継ぎ足し不要で、自宅さながらに快適に過ごせる。

 もちろん定期的な換気は必要だが、手軽に扱えるだけでなく、キャンプ以外や災害時にも使用可能。薪ストーブと迷っているのであれば、まずは石油ストーブを考えてみてはいかがだろうか。

■石油ストーブの選び方

対流式石油ストーブ

 石油ストーブも色々種類があるため悩んでしまうだろう。石油ストーブの選ぶ基準を紹介するので、キャンプスタイルに合った石油ストーブを見つけていただきたい。

●暖める向きで選ぶ

 主に対流式と反射式がある。対流式は、中心に燃料部分があるため、全方向を暖かくすることが可能だ。空気の循環に適した形のため、全体を暖めるのに最適だ。

 反射式は、全方向を暖める対流式とは違い、1方向を暖めるタイプ。背面に熱がこないため、テントの隅に置くなど、少人数キャンプでの使用がおすすめだ。

●テントの大きさ・形状で選ぶ

 ワンポールテントなどは対流式であれば、上昇した暖かい空気がテント幕にぶつかり循環してくれる。360度循環する対流式であれば、真ん中に設置することで大型シェルターテントでも全体を暖めることが可能だ。

 スペースに限度があるソロやデュオサイズのドーム型テントなどは、背面からの熱を気にしなくていい反射式を隅に置くことで、スペース確保が可能となる。

●デザインで選ぶ

 所有するキャンプギアに合わせると、石油ストーブも不自然なく調和する。こだわったキャンプギアで取り揃えているならば尚更だ。

 形状やカラーは、対流式の方が断然種類が多く見栄えもいい。お気に入りの1台を見つけていただきたい。

■巣篭もり前の秋冬のキャンプは石油ストーブで決まり!

秋キャンプで石油ストーブを使用。外気温14℃だったが、幕内は25℃まで上がり快適に過ごせた

 今回は秋キャンプの暖房器具、石油ストーブと薪ストーブ選びについて紹介した。

 初心者にとっては雰囲気もよく、薪ストーブは憧れかもしれない。しかし、真冬でも石油ストーブで十分過ごせ、手軽に扱え快適だ。薪ストーブのデメリットと石油ストーブのメリットを比較した際、初めての暖房器具ならば、断然石油ストーブがおすすめである。

 唯一のデメリットは、焚き火感覚が味わえない点。しかし、巣篭もりで過ごす氷点下やそれに近い気温以外であれば、筆者は石油ストーブを持っていく。楽で暖かい、石油ストーブ。自宅でも使えるので、1家に1台あってもいいアイテムである。

■今回使用した石油ストーブ

収納に使用している、ゴミ袋入れにも重宝するポップアップBOX(左)。対流式のストーブにファンを乗せれば、前方にも温風が行き渡り暖かい

 暖かさだけではなく、柔らかい明るさを照らし出すレインボーストーブ。発売から40年以上、人々に愛され続けるトヨトミのストーブである。

商品名:トヨトミレインボーストーブ(RB2524W)
価格:/32,780円(税込)
カラー/ホワイト
サイズ/474.5×388×388mm
タンク容量/4.7L
暖房出力/2.5kw、木造7畳・コンクリート9畳
継続燃焼時間/最大燃焼20.2〜最小燃焼40.2h

トヨトミ公式サイト:https://www.toyotomi.jp/products/heating/convection