■アンガールズが発見した噂の新種昆虫も展示!

アンガールズの山根さんが発見した新種の昆虫。下から3行目には、発見者である山根良顕さんの文字も見えます

 この特別展の公式サポーターは、お笑いコンビのアンガールズ。その山根さんが昨年11月、地元広島でのテレビ番組収録中に新種の昆虫を発見したことは大きく報道されましたが、その実物もしっかり展示されていました。1cmにも満たない小さな昆虫が、実は大きな発見だったのですね。よくこんな小さなムシを見つけたものだと驚かされました。

■研究者の貴重な採集道具類やオリジナルグッズも

研究者の昆虫捕獲道具が惜しげもなく展示されていました

 今回の展示では、単にムシの世界を深掘りするだけでなく、ムシと人との関係性についても触れられています。さらに、研究者の皆さんが、どのようにしてムシたちの多様性と向き合っているのか、その研究道具やその使い方もわかりやすく紹介されていて、とても興味をもちました。虫取り網でトンボを捕るときには、なるべく空気抵抗の少ない網目の粗いもので背後から網を振るなど、なるほど! と思わせる説明に納得しきりでした。

ミュージアムショップでは、「青虫グミ」「ムシむしパン」などのオリジナル商品が。マニアック度が徹底しています
標本箱をイメージした特別展の図録の表紙。見学の思い出を振り返るためにも、ぜひ手元に置いておきたい1冊です

 博物館といえば、最後のお楽しみはミュージアムショップ。特別展に合わせたオリジナル商品がたくさんありました。なかでも目を引いたのは「青虫グミ」。人によってはとっても無理かも~、と思えるような品でしたが、話題作りには最適でしょう。

 そして、これはぜひ購入したいと思ったのが、図録。気合の入ったマニアックな表紙がその気にさせてくれます。また、オールカラー版で、展示の内容に沿って書かれているため、帰宅後に改めてこの特別展を振り返るのにもってこいです。

 夏休み中はファミリーなどで大変混雑したこの特別展ですが、初秋からは少し落ち着いて見学できそうです。これからが、展示をマニアックに楽しめる本当の旬なのではないでしょうか。なかには、一人で4、5時間もじっくり見ていく方や、何度も訪れるリピーターの方もいらっしゃるとか。皆さんも、深い深いムシの世界を十分に味わってみてください。

特別展「昆虫MANIAC」

特別展「昆虫MANIAC」
会期:2024年7月13日(土)~10月14日(月・祝)
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)
開館時間:9時~17時(入場は16時30分まで)
入場料(税込):一般・大学生 2,100円、小・中・高校生 600円