■C&R区間の範囲は広い

区間内には「魚がいそう」なスポットが点在する

 魚野川C&R区間は石打地区の五十嵐橋を下限とし、上流1,600mまでの区間となる。じっくり釣り歩くと、帰りの道程も含めて丸一日楽しめるだろう。一日釣りをするなら、特に夏場は水分補給を心がけよう。筆者は500mlのペットボトルを2本持ち込んだが、それでも帰り道で飲み物が尽きてしまい、少々きつい思いをしてしまった。

■レギュレーションを守り末永く楽しめるフィールドに

レギュレーションの立て看板

 渓流釣りをするには遊漁券の購入は必須となる。その収益は漁協による河川の保全や放流事業に使われるので、必ず遊漁券を購入してから釣りを楽しもう。また、C&R区間には魚を保護する独自のレギュレーションもあり、中でも特筆すべきは「シングルのバーブレスフックの使用」である。

 3本のフック(釣り針)をひとまとめにした「トレブルフック」はルアーでよく使われているが、これを1本の「シングルフック」に交換する必要がある。「バーブレス」とはカエシのないフックのことで、このようなフックを使用することで魚のエラなどへの不要な傷を防ぎ、釣り針を魚から取り外す際のダメージも軽減できる。

 たとえ魚を手にする回数が少なかったとしても「追ってきたけど掛からなかった! 」という痛快さを初心者でも楽しむことができる。「魚がいそうだな」と思ったポイントで、思った通りの反応があったときの興奮は、中毒になる可能性すら感じる。

 釣果がすべてではないことを楽しめる懐の深さが、現代の釣り人には必要だと筆者は考えている。そのためにもこうした釣り場はいつまでも残しておきたい。ぜひ一度は自然渓流で魚がルアーを追ってくる興奮を味わってほしい。 

●【MAP】魚野川

魚沼漁業協同組合/http://www.uonuma-gyokyou.or.jp/