■晴天時の飯豊連峰で咲く青い宝石・イイデリンドウ

イイデリンドウ(画像提供:ヤマコン食品有限会社・吉田善春)

 飯豊連峰は福島県と山形県、新潟県の境に連なる山だ。飯豊連峰には、青い花をつけるイイデリンドウが咲く。イイデリンドウは、花弁の間の副片が立ち上がっているのが特徴だ。

 イイデリンドウの花期は、7月中旬から8月上旬頃。飯豊山(いいでさん)から御西岳(おにしだけ)、梅花皮岳(かいらぎだけ)、地神山(じがみやま)などの砂礫地で見られる。イイデリンドウは天気のよい日にしか花を咲かせないので、晴れた日に探してみるとよいだろう。

▼飯豊連峰マップ https://www.city.kitakata.fukushima.jp/uploaded/attachment/35389.pdf

■その特徴的な見た目から「クワガタ」の名を持つ磐梯山のバンダイクワガタ

バンダイクワガタ(画像提供:休暇村裏磐梯)

 福島県に位置する磐梯山(ばんだいさん)には、バンダイクワガタと呼ばれる高山植物が咲く。バンダイクワガタはおしべとめしべが長く、花びらの外まで飛び出しているのが特徴的だ。また、花の形が兜と前部の角状の飾り(鍬形)に似ていることから、クワガタの名前がつけられている。バンダイクワガタの花期は、6月から7月頃で、沼の平周辺とその上部の岩礫地あたりで見られる。

▼磐梯山マップ https://www.urabandai-inf.com/wp-content/uploads/file/pamphlet/bandaisan_tozan_map.pdf

■東北の山でしか見られない高山植物を見にいこう

 東北の山々で見られる高山植物の固有種を5つご紹介した。固有種の高山植物は人気が高く、山のシンボルとして親しまれている。どの花々もユニークな花をつけ、登山者を惹きつける魅力がある。東北の限られた山でしか見られないので、その山々に登る際は時期を見計らって訪れてみてほしい。