■テントを建てる時間を短縮!  ルーフテントの魅力

キャンプ場での設営風景

 まずは設営・撤収の時短によって、行動範囲が広がる。筆者は、各地方へ連泊でクルマ旅をするが、ルーフテントを導入してからはキャンプ場やRVパークなどの利用で、以前よりも時間の使い方に余裕ができたと実感している。

 遠方の観光地めぐりや、趣味のサーフィン、日帰り登山などで早朝から行動したいときに、夜の内に目的地で前泊するなど、多様な場面で役に立っている。

 そのほか、地面から離れているため気温の影響を受けにくく、夏はメッシュ窓で風通しもよい。悪天候のキャンプでも、泥汚れの心配やテントのメンテナンスに悩むこともない。睡眠環境が整っているおかげもあり、疲れを残さず行動できていると実感している。

■車中泊との違いとは?

デュオキャンプ、車旅にいくときの装備

 車中泊との違いは、ルーフテント泊にしたことにより積載可能量が増えた点と、解放感の違いが挙げられる。

 車中泊では、車内スペースの活用が重要になるためギアの積載量に気を使いがちだが、ルーフテント泊の場合は、その心配はない。自転車やサーフボードの積載など、トランクスペースを有効活用できる。

メッシュ窓で見晴らしがよい

 車中泊の就寝と比較すると、テント内の空間の広さと備え付けのマットは快眠に貢献しており、寝袋を広げたままルーフテントの開閉ができるため、手間もかからない。

 寝起きにテントの小窓を開ければ、朝霧の澄んだ空気感を違った視点から味わえたり、周りの景色を見渡せる開放感など、車中泊とは違った体験ができる点も魅力だ。

■ルーフテントの注意点・使用時の工夫

雨に濡れた状態でも収納可能。再度干す手間がかからない

 ここまで筆者が使用して感じたよい点を主に紹介したが、デメリットや注意点、工夫が必要な部分も紹介していく。

 ルーフテントは車両の屋根上に載せるため、車高が高い車に載せる場合は、高さ制限に注意が必要だ。筆者のエクストレイルの場合は、ルーフテント取付状態で210㎝前後の車高になるため、高さ制限210㎝以下の駐車場は利用できない。

 走行時はルーフテント自体の重量があるので、燃費の悪化を免れない点や、車高が高くなるため急カーブなどでの運転操作に注意が必要な点も覚えておこう。

 また、RVパークなどの駐車場での利用では、ほかの車の騒音などが入ってくることもあるため、駐車場選びや、場合によっては耳栓をするなどの対策が必要だ。

 ほかにもデメリットを挙げると、ルーフテントは導入するにあたり、テントと比べて高額なため使用頻度が多い人向けのキャンプギアとなる。

 AUTOHOME製品の正規輸入代理店「ジファージャパン」代表 飯田氏によると、現在(2024年6月)品切れによりテント型、タワー型は入荷待ち状態、在庫があるシェル型のみ販売可能とのこと。また、全モデルともに年々値上げ傾向にあるとの話も聞けた。

 初期費用は高いが、車両の乗り換えをしても載せ替えできるため、この先アウトドアやキャンプ、車旅を楽しみたいと考えている人にはおすすめのアイテムだ。

■ルーフテントで冒険に溢れた休日を過ごそう

阿智村車旅での星空

 本格的なキャンピングカーほどの便利さには及ばないが、ルーフテントの導入により行動範囲が広がることは確か。クルマ旅がより気軽に、そして冒険心に満たされるものになったと、筆者は感じている。

 最近では、ルーフテントメーカー各社が参加する、展示会も頻繁に行われているので、人とは違ったアウトドア体験をしてみたい方、新しいテントの購入を考えている方は、ぜひ一度検討してみてはどうだろうか?

参考URL:https://ziferjapan.com/prodotti/sintesi-gamma-columbus/columbus-variant/index.html