■山頂で晴れるのを待つ、ランチ&コーヒータイム

 やっとの思いで山頂に到着しても視界ゼロ、眺望ゼロだとガッガリしてしまう。とはいえ、景色が見られないからといってさっさと下山してしまうのももったいない。

 山では上昇気流によって麓からの暖かい空気と冷たい空気がぶつかることによって雲が発生し、雲が渦巻いている。

 時間経過とともに晴れてくることもあるので、山頂での視界が悪くても焦らずに休憩し、疲労を癒しながら昼食をとったり、コーヒータイムを設けたりして、ゆっくり過ごすのも手だ。ただし、山の天候は悪化することもあるので、状況を見極めた判断で行動してほしい。

ちょっと贅沢に山頂でドリップタイプのコーヒータイム

 筆者は登山での行動食をおにぎりや菓子パンで済ませることが多いのだが、曇天模様のすっきりしない天気の時はバーナーとクッカーを使用し、山頂で時間をかけて昼食や食後のコーヒーを楽しむようにしている。

お湯を沸かし、昼食を食べながら雲が晴れるのを待つ

 温かい食べ物やコーヒを楽しみながら山頂でのひとときを過ごしていると、運がよい時には晴れ間が訪れてくれる。山頂でゆっくりと晴れるのを待つことができるよう、行動時間には余裕を持っておこう。

■しっかりと準備をして、山歩きに出かけよう

 予報では雨の確率が低くても、実際には山で雨が降ることは珍しくない。レインウェアやゲイターの携帯は基本だが、視界が悪いと登山道が不明瞭になることもあるので、地図や地図アプリなどでしっかりと現在位置の確認ができるようにしておこう。バッテリー切れを起こすことも考慮し、予備バッテリーの携帯もマストだ。

 梅雨の時期はすっきりとしない天候が続くが、普段とは違った楽しみ方を発見できるチャンスでもある。眺望を求めて一心不乱に山頂を目指すのもよいが、道中の足元や一瞬の晴れ間を楽しみながら山歩きしてみてはどうだろうか。