■疲れを見せながらも、見晴らし台から竜ヶ岳山頂へ

両脇が笹に覆われた登山道(撮影:深瀬あみ)

 見晴らし台からは正面に見えるピークを目指し登っていく。登山道は九十九折りに続き、再び傾斜がきついところが出てきた。登山道の両脇はびっしり笹に覆われ、次男の身長ではあまり富士山を見られないのが残念だった。気温も上がってきたこともあり、子どもたちの口数も少なくなっていった。

登山道から眼下には見晴らし台、東屋が見えた(撮影:深瀬あみ)

 暑さ対策に持参した凍らせたペットボトルを首に当てクールダウンしたり、こまめに水分補給しながら、次男のペースに合わせて歩いた。この日は5組ほど子ども連れで登っている家族を見かけた。次男は「みんな頑張って登ってるんだなー」とふとつぶやく。子どもたちが懸命に登る姿に勇気づけられたようだ。

山頂に近づくにつれ、徐々に笹の背が低くなってきた(撮影:深瀬あみ)

■竜ヶ岳山頂に到着

見晴らしのよい竜ヶ岳の山頂(撮影:深瀬あみ)
山頂から眺める南アルプス(撮影:深瀬あみ)

 ついに山頂に到着。広々としていて絶好の休憩ポイントだ。彼方には雪に覆われた南アルプスも見え、すばらしい景色を楽しめた。それほど混雑はなく、昼食を食べながらゆっくり過ごせた。しかし、山頂には日差しを遮るものは一切ないため、帽子などの日よけグッズは必須だ。

落ちていた木の棒を杖代わりに下山(撮影:深瀬あみ)

 1時間ほど休憩し、下山を開始した。登りとは打って変わって、山頂から次男は楽しそうにサクサクと下りていった。調子に乗ってスピードを上げて、滑って尻もちをつくことも。「危ないからゆっくり歩いて」と、ときどき注意しながら下山した。登りより下りでは青空が増え、見晴らし台では富士山を背景に何度も写真撮影をした。

 駐車場には14時頃到着。次男からは「楽しかった!  また登ってもいいよ」と、完全に前のめりというわけではないが、満足気な感想も聞けた。

■余裕を持って楽しい親子登山を

 竜ヶ岳の石仏ルートは小学生でも比較的登りやすく、富士山の眺めもよいため、楽しんで登ることができた。しかし春や秋は寒暖差が激しいため、暑さや寒さに備えた対策が必要だ。特に息子たちは暑がりなので、今回は冷感タオルや半袖Tシャツ、凍らせたペットボトルを準備した。また頑張って登れるように、お気に入りのおやつを多めに持って行った。

 登山地図上では上りのコースタイムは約2時間だが、子どもと一緒に登った今回は休憩時間を含めず、2時間30分かかった。親子登山に出かける際は準備を入念に行い、時間に余裕を持つことをおすすめする。

【行程】
本栖湖キャンプ場駐車場(08:30)→竜ヶ岳石仏ルート登山口(08:40)→ベンチ(09:30)→見晴らし台(10:05-10:25)→竜ヶ岳山頂11:20(11:20-12:15休憩)→見晴らし台(12:45-12:55休憩)→ベンチ(13:15)→竜ヶ岳石仏ルート登山口(13:50)→本栖湖キャンプ場駐車場(14:00)

●竜ヶ岳

住所:〒401-0337 山梨県南都留郡富士河口湖町本栖