■全てのアクシデントやトラブルに対応しなければならない

 ケガや遭難などもそうだが、故障や破損などのアクシデントも一人で対応しなければならない。起こりうるトラブル対策に「エマージェンシーキット」や「ファーストエイドキット」の携帯は必須である。

結束バンドやロープなど応急処置の備えを「エマージェンシーキット」に忍ばせている

 ハイキングに出かけた山中で登山靴の靴紐が切れたことがある。「エマージェンシーキット」の中に結束バンドを忍ばせていたため、靴紐の代用として対応できた。基本的なことだが、遭難など万が一に備えて非常食の携帯も忘れないようにしたい。

■必要な装備を全て自分で担ぐ

泊まりの登山では荷物の重量が15kg近くになることもある

 「ソロ登山」では装備を全て自分で背負う必要がある。グループ行動ならテントの運搬をポール、フライシート、本体などにバラして分担できるが、単独ではそうはいかない。

 時に荷物の総重量が15kgを超えるようなケースもあり、体への負担は大きくなる。普段なら普通に歩ける距離や時間でも、荷物の負担が大きくなることで思ったように行動できなくなるので「ソロ登山」を始めるなら、まずは日帰りコースから始めてほしい。

■リスクやデメリットを把握したうえで「ソロ登山」を楽しもう

残雪期が終わり、新緑の季節に移り変わる大菩薩峠の稜線

 リスクやデメリットを考えると躊躇してしまうが、しっかり準備と備えをしたうえで、余裕をもった計画を立てて行動すれば「ソロ登山」体験は素晴らしいものになるはずだ。

 本格的な春の訪れはもうすぐそこまで来ている。「ソロ登山」で自由な山歩きを楽しんでみてはどうだろうか。