春を彩る桜の季節が近づいてきた。今回は知る人ぞ知る、埼玉県東秩父村にある桜の名所「虎山(とらやま)」を紹介する。山全体を覆いつくすように1700本の桜が咲き乱れ、山全体がピンク色に染め上げられる虎山は、まるで桜の王国にいるかのような気分にさせてくれるスポットだ。
桜が満開になる頃には地元住民や観光客はもちろん、アニメや漫画のキャラクターに扮したコスプレイヤーたちも多く訪れ、写真撮影を楽しんでいる。美しい桜が「写真映え」するスポットとして知られ、毎年コスプレイベントが開催されているほどだ。
今年もそんな虎山に桜の季節がやってくる。さあ、絶景を見に出かけよう!
■山一面がピンクに染まる「虎山の千本桜」
虎山は埼玉県東秩父村にある元採石場の山で、標高は約200m。道沿いに1700本もの桜が植えられ、山頂に向かって約2kmの桜のトンネルが続く。一面の山を桜がピンク色に彩る景色は圧巻で、春になると、この絶景を目当てに多くの人が押し寄せる。すべての道を含めると、桜並木は総距離5kmにもなる規模だ。植えられている桜の種類は、ソメイヨシノや河津桜、しだれ桜など数種類あり、花の違いを楽しめるのも魅力だ。
近年では、あまりに見事な桜のトンネルが「写真映えする」と話題になり、毎年コスプレイベントも開催されている。
虎山の千本桜は、例年4月上旬から中旬にかけてが見頃。筆者が数年前の3月下旬に訪れた際の写真とともに紹介したい。
■「桜のトンネル」へ散策開始
虎山までは、関越自動車道・嵐山小川ICから車で約30分。駐車場から山頂に続く道に出ると、すぐに美しい桜が見えてくる。道沿いに豪華に咲き誇る様子は、まるで花のカーテンのよう! 山頂に向かう道の途中には水車や小さな滝などもあり、変化を楽しみながら歩くことができる。
桜並木がすばらしい山頂へ向かう道とは別に横道がいくつか設けられており、横道の桜並木も豪華に咲き誇っている。山頂までの標高差は200mほどあり、標高が上がるごとに眺望がよくなってくる。桜が特に美しい場所があればそこで休憩しよう。所々にベンチもあり、静かな山道でのんびりと座って淡いピンク色の桜に見とれるのは至福のひとときだ。