■扇山(標高258.2m)

縦走路は立派な道標が多い
扇山の眺望はよくない
扇山山頂は日当たりのよい場所

 光明寺からの縦走で最初に訪れたのは扇山。光明寺から歩いて30分程度で登頂できる。山頂は日当たりがよくベンチが設置されているが、眺望があまりよくない。以前は眺望がよかったらしいが、木々の成長が視界をさえぎっている。

 ここに立ち寄らず直接角尾山を目指してもよいが、扇山は縦走路の中間点にあたるので休憩には適している。縦走路は道標や目印のテープが多く歩きやすい。縦走路で傾斜が急なところにはトラロープがあり、安心である。

●【MAP】扇山展望台

■角尾山(標高343.7m)

角尾山へは「奥の谷コース」という道標に従う
第1ピークの道標
第1ピーク付近からの眺め

 五峰山光明寺から角尾山の縦走路は、扇山を過ぎたあたりからアップダウンが出てくる。難所はないが、一部浮砂があったり、傾斜が急で鎖場ならぬトラロープ場があるので油断禁物だ。

第2ピークの道標
第2ピークを過ぎると岩場が現れる
油断禁物だが、岩場は見た目ほど難易度は高くない

 縦走路には第1ピークから第3ピークの道標があり、それ以外にも無名のピークがいくつもある。縦走路には眺望のよいスポットが多い。第3ピークから第4ピーク(仮称)の間では、目の前に見える高圧鉄線が春の強風にあおられてビョーンビョーンと唸っていたのが不気味であった。

第3ピークの道標
第3ピーク付近から縦走路を見渡す
第3ピークを過ぎたところにあるトラロープ場

 角尾山山頂は、360度の絶景が広がる。もちろん歩いてきた縦走路も見渡せるが、山に隠れて光明寺までは見えない。山頂には室町時代から戦国時代にかけての角尾城跡が残る。石垣もしっかり残っているが、意外とこじんまりしている。

強風にあおられてビョーンビョーンと唸る高圧鉄線(仮称)
角尾山山頂
角尾山からの眺望

 また360度の眺望ということは、風を遮るものがないということ。春とはいえ、まだまだ寒い季節である。春風で汗冷えしないよう、着替えがあると安心だ。

 なお光明寺駐車場から角尾山まで往復約7km。休憩しながらゆっくり歩いて、およそ3時間の行程である。

角尾山山頂は傾斜が急なので、景色が真下に見える
角尾山山頂にある角尾城跡

●【MAP】角尾山

■立ち寄りスポット「闘竜灘」

大迫力の闘竜灘
闘竜灘の間を流れる加古川
闘竜灘へ渡る橋。柵がロープというのが恐怖心をあおる

 登山帰りにぜひ立ち寄っていただきたいのが、「闘竜灘(とうりゅうなだ)」だ。ここは加古川の中州に巨岩・奇岩の広がる観光スポット。小さな橋で闘竜灘へ渡ることができ、轟音が鳴り響く様を間近で楽しむことができる。巨岩・奇岩の間を加古川が流れていく様子は見ものだ。

轟音を立てて流れる加古川
闘竜灘は広い岩場の中州
闘竜灘前の闘竜すくえあ

 なお、闘竜灘には柵が設置されていないので水際までの立ち入りは控えよう。また川の上流域で雨が降ると、闘竜灘の上空が晴れていても急に増水することもあるという。増水で人が闘竜灘に取り残された事例があるので注意しよう。

闘竜灘最寄りのJR滝駅
光明寺最寄りのJR滝野駅。闘竜灘まで徒歩約15分
JR滝野駅から五峰山光明寺を望む

 闘竜灘へは闘竜灘入口にある「闘竜すくえあ」という公園を目指すとよい。光明寺最寄りのJR滝野駅から徒歩約15分で到着する。闘竜灘の最寄り駅は、JR滝駅。JR滝野駅の隣の駅で、闘竜灘まで徒歩約6分である。

●【MAP】闘竜灘

●【MAP】滝駅

■低山の縦走にチャレンジしてみよう

 今回紹介した五峰山光明寺から角尾山の縦走路は、距離が長くアップダウンはあるものの難所はない。登山に慣れてきた方にこそ行っていただきたいコースである。

 またこの登山では光明寺や闘竜灘の観光もあわせてできるため、非常に満足度が高いアウトドアを楽しめるはずだ。