■寒さ対策その2 体を温めるメインメニューは火鍋
しかしながら冬の午後は駆け足、陽が傾くのが早いせいか気温はみるみる下がっていく。競うように焚火の準備に取り掛かった。枯葉を集め、小枝を集め、フェザースティックに麻紐をほぐして絡め、ファイヤースターターをシュ!
ゴー! パチパチパチ……。炎が生命を宿したかのようにうごめき熱源になる。それでも寒気は容赦しない。肩から背中から冷気を浸透させようとしてくる。
「これは結構、シャレにならない感じになるかも……」
覚悟を決めた筆者たちは、次の寒さ対策の準備を始めた。それはメインメニューの「火鍋」!
今どきはスーパーでお手軽なセットが売られている。鍋にスープを張り、謎のスパイスをパラパラ。赤黒いビジュアルは、いかにも効きそうだ。焚き火にかけ、豚肉、大根、ねぎ、えのき、小松菜といった具材を入れる。グツグツと煮え立つ音も心地よく、ごま油とスパイスの刺激的な香りが立ち込める……。
お待ちかね! 器にとり、口へと運ぶ……。
「えー! これは信じられない!」
食べている先から体がカッカと温まるように感じたのだ。あくまで我々の個人的感想だが、内臓から血流から刺激がジンジン来るようだ。
「これは、うまい!!」
■寒さ対策その3 ダイソーのミルクポットを活用した熱燗
こうなるとすっかりいい気分。対策その3を発動することとした。それは「熱燗」!
ひと工夫として、今回はダイソーのミルクポット(税込550円)を活用することにした。ステンレス製なので割れることを心配することなく、徳利のように使える。お酒を注いだミルクポットにシェラカップの蓋を載せ、コッヘルに沸かしたお湯に立て燗につける。
「こりゃ堪らん!!」
ぬる燗より、少し熱めがいいと感じた。グッとやれば五臓六腑に染み渡る。その後、充実した酒宴の時間が流れた。スキレットで音を立てる厚切り肉。頬を赤々と照らす焚き火の熱。吐く息は白くけむり、木々の向こうに点々と隣人キャンパーの灯り、灯り。そして、暗闇の向こうに山の気配……。
寒さと、お燗にして程よくアルコールが飛んだせいだろうか? 大人3人で一升瓶とワインボトル1本が軽々と空いてしまったのはここだけの話。それでも、翌日は二日酔いが全くなかったのが嘘のようだ。
そしてすっかり、そもそも寒さのことは忘れてしまった。