■ジギングの魅力と手軽さ:釣りの新たなスタンダード!

 「ジギング」という釣りをご存知だろうか。エサの代わりに「ジグ」と呼ぶルアーの一種を用いて魚を釣りあげるルアーフィッシングのスタイルの一つ。釣り初心者でもトライしやすい釣りだ。一見すると少し難しそうだが、実はシンプル。ここではジギングに必要なジグの選び方や使い方、釣れる対象魚について紹介したい。ジギングの世界への入り口は、意外にも身近にあるのだ。

■ジギングマスターへの道:仕掛け・装備・基本テクニック完全ガイド!

 ジギングは、オフショアとショアの2つに大きく区分される。オフショア・ジギングは、船を使って沖合いの深場で行う釣り。大物狙いのため、特殊な装備の知識が必要。一方、ショア・ジギングは岸からの釣りで、手軽に楽しめる。中小型の魚が釣れ、岸や桟橋、堤防から狙う。まずはオフショアとショアの2つの釣りで基本となる使用するルアー(ジグ)やそれらの使い方を解説する。

【オフショア・ジギング】
 オフショア・ジギングは、英語のオフ・ショア(off shore)から引用した沖合いでの釣りを意味する。主にルアーやフライなどのゲームフィッシングで用いられる用語。船を使って沖合の海で狙う釣り。ジグを垂直に落としてシャクる水深30〜100m超の深場狙いでは「メタルジグ」と呼ばれる重いルアー(200〜800g)を使用し、大型の青物や根魚をターゲットにする。

沖合にあるポイントを船で移動しながら魚の群れを探る

 釣り方は船上から真下にジグを落下させ、海底(ボトム)まで落とす。ジグは海底まで一気に沈む重いタイプを使用する。また、光があまり届かない海底でもキラキラと輝く反射の強いタイプが主流。海底にジグが着底したらリールを一巻きするのと同時にロッドをシャクる(この動きをジャークと呼ぶ)。竿先を下げた状態から竿先を海面より少し上に振り上げるようにするのがコツ。ジャークを連続で繰り返しながらジグを生きたエサのように見せて誘う。

オフショア用のジグ。30〜800gまでと幅広い。光を反射してターゲットを刺激する

【オフショア・ジギングの基本タックル】
ロッド:オフショア用ロッド(長さ 7.0~8.0フィート)
リール:スピニング(4000番)
ライン:PE(2~3号)
リーダー:フロロカーボン(30〜55ポンド)
ジグ:メタルジグ(60グラム以上)

ボトムにジグを落とし、着底したらリールを一巻き!
ジャークを繰り返して大物を誘う

【ショア・ジギング】
 ショアジギングは、岸(ショア)から狙うスタイル。桟橋、堤防などから水深10m以下の浅い海域や岩礁帯を中心に探る。基本的にはライトタックルで軽いジグを用いる。中型の青物、シーバス、アジ、カンパチなど幅広い魚種が対象となる。

 ショア・ジギングでもっとも釣れやすいのは日の出前後の時刻。次に昼間、夕方の順となる。夕方(タマズメ)は日の出と同じように明るい色のジグが有効。ダイナミックなジャークで魚を誘引しよう。

 釣り方は、オフショア・ジギングと同じジャークで誘うほか、ジャークをゆっくりと行う(ルアーの海中での落下時間を長くする)スローピッチジャークも有効だ。

ショア・ジギング用のジグは軽め。光を反射する明るいカラーを選ぼう!

【ショア・ジギングの基本タックル】
ロッド:ショア・ジギング用ロッド(9~10フィート)
リール:スピニング(4000番)
ライン:PE(1~3号)
リーダー:ナイロン(20~30ポンド)
ジグ:メタルジグ(20〜60グラム)

キャストしてジグを落下させる。落下途中のジグにヒットすることがあるので気を抜かない
ロッドのしなりを生かした緩やかなリズムで上下させる(スローピッチジャーク)
タチウオジギングで使用した定番のショア用ジグ!