■ステップアップで高見石小屋へ
北八ヶ岳坪庭からの山行を何度も重ね、ルートと寒さの感覚やアイゼン歩行を習得してきたころ、高見石小屋に泊まることにした。坪庭から雨池峠を南下し、縞枯山、茶臼山を経て麦草峠へ。その後、丸山を登った先に高見石小屋がある。夏山コースタイムで約4時間半。距離的にも無理のないちょうどいいコースだ。
【筆者のルートおよび雪山タイムは以下の通り】※降雪やトレースによって変動するため注意
(1日目 5時間25分)/山頂駅⇒(20分)⇒縞枯山荘⇒(60分)⇒縞枯山⇒(60分)⇒茶臼山⇒(80分)⇒麦草ヒュッテ⇒(90分)⇒丸山⇒(15分)⇒高見石小屋
(2日目 3時間15分)/高見石小屋⇒(20分)⇒丸山⇒(40分)⇒麦草ヒュッテ⇒(45分)⇒挟霧苑地⇒(50分)⇒五辻⇒(40分)⇒山頂駅
高見石小屋は冬季も営業しているありがたい山小屋だ。泊まる際は電話で予約しよう。年末年始は混みあっており、早めの予約がおすすめだ。ちなみにテントは予約不要となっている。
高見石小屋では針葉樹の森が遠くまで見渡せ、まるで童話の世界にいるようなぜいたくな時間を満喫できる。
■高山の雪山を満喫するために
初心者向けといっても北八ヶ岳も標高2,237mの雪山で、ロープウェイを利用できるからといっても甘く見ず雪山装備は必須だ。また、天気や入山する山域の地形に関する知識も重要だ。アイゼンやワカンの雪上歩行訓練、滑落停止訓練等のスキルも身につけて入山しよう。
忘れ物をした場合、天気や体調に不安があるときは撤退する勇気を持とう。降雪になれば道はアッという間になくなるので、晴れていても装備が不足すれば死亡する雪の怖さは十分意識しよう。何よりも必ず無事帰宅すると決めること。それが一番大事なことだ。
筆者の雪山小屋泊の持ち物は以下の通り。参考にしてほしい。
【衣服】レイヤリングを考えた衣服・メリノウールの肌着、タートルネックシャツ、ウールセーター、ミッドシェル、タイツ、ウールソックス(替えを持参)雪山用の風を遮断するアウター上下(筆者はパタゴニアのシェルジャケット愛用)、ダウンジャケット
【雪山装備】ヘルメット、わかん、アイゼン(前爪のある10本以上のもの)、ピッケル、ストック、サングラスか登山用ゴーグル、目出し帽、帽子、手袋(インナー・防水性のあたたかい手袋、替え)、ネックウォーマー、雪山用の靴(断熱効果があり、アイゼン装着できるもの)、ゲイター(雪山用スパッツ)
【食料など】1日あたたかいまま保温できる水筒に湯をいれたもの、行動食(ナッツ・パン、甘いもの)非常食(カロリーの取れるもの)
【その他】保険証、身分証明(免許証)、マップ、携帯電話、タオル、ティッシュ、ビニール袋、コンパス、カメラ、救急医薬品(常備薬、絆創膏など)、充電器
●【MAP】北横岳
住所:〒384-0614 長野県南佐久郡佐久穂町上
●【MAP】雨池山
住所:〒391-0301 長野県茅野市北山
●【MAP】縞枯山
住所:〒384-0704 長野県南佐久郡佐久穂町八郡
●【MAP】茶臼山
住所:〒395-0701 長野県下伊那郡根羽村
●【MAP】高見石小屋
住所:〒384-1102 長野県南佐久郡小海町
TEL:080-2188-4429
●【MAP】縞枯山荘
住所:〒391-0301 長野県茅野市北山4035
TEL:0266-55-6550
URL:http://www.lcv.ne.jp/~simagare/index.html
●【MAP】北八ヶ岳ロープウェイ
住所:〒391-0301 長野県茅野市北山蓼科
TEL:0266-67-2009