イタリアの空の玄関口フィウミチーノ空港の近くに、ひっそりと残っている古代ローマ時代の港がある。古代ローマ帝国第4代皇帝クラウディオが西暦64年に建設したこの港はテヴェレ川の北に位置し、古代ローマの海運業の中心地として利用されてきた。その後第13代皇帝トライヤヌスによってさらに拡張され、古代ローマ時代約500年間に渡って首都ローマの食糧、建築資材、生活必需品、装飾品、さらにはコロッセオで戦わせるためアフリカなどで捕獲した動物などもこの港から陸揚げされたという。
全盛期には約188ヘクタールという広大な面積に桟橋や荷揚げ場を備えた船の停泊場が港湾に並び、盆地のエリアにはさまざまな品物を管理する倉庫群が軒を連ねていた。現在はその一部しか残っていないが、当時の活気あふれる港の様子を想像させる遺跡のいくつかを見学することができる。さらに、このエリアは湿地ならではの豊かな緑と動植物に彩られ、四季折々の自然風景も楽しめるため、束の間のリラックスタイムを満喫するにはピッタリのスポットでもある。
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