西丹沢「檜洞丸(ひのきぼらまる)」は、愛子さまのお印「ゴヨウツツジ(シロヤシオ)」の咲く山として知られ、5月下旬には多くの登山者が訪れるが、それ以外の季節は比較的静かな山歩きが楽しめる。

 1年のうち数回のペースで約15年山に登る筆者が、晩秋から冬の檜洞丸の魅力を4つ紹介する。ぜひ参考にして欲しい。

■魅力その1:目を見張るほど美しい富士山

檜洞丸つつじ新道展望台からの富士山(撮影:鶴岡 亜矢子)

 晩秋から冬にかけて、富士山がより一層美しく見える。その理由は、「澄んだ空気」「新雪」「落葉して眺望アップ」の3つだ。とても寒い西高東低の冬型気圧配置の晴れの日が最高だ。

犬越路からの富士山と南アルプス等の山々(撮影:鶴岡 亜矢子)

 山頂を過ぎ「犬越路(いぬこえじ)」というあたりからの富士山は、まさにジオラマ。感動すること間違いなし。

■魅力その2:キラキラ樹氷がお出迎え

檜洞丸展望園地から見上げると一面の樹氷だった(撮影:鶴岡 亜矢子)

 ある年のクリスマスイブに登ると、冬の寒さも吹き飛ぶような美しい樹氷が見られた。まさにクリスマス!  寒さを忘れる美しさ。しかも暖かい日差しで溶けてしまうまでの間の限定品だ。

日光に当たるとすぐに溶けてしまう檜洞丸の樹氷(撮影:鶴岡 亜矢子)

 同じ日の午後、冬の天気は変わりやすく、晴れて溶けてしまったかと思えばまた曇ってしまう。霧が出たと思うと今度は霧氷がついていた。刻々と樹木の表情が変わっていく。