■自律神経のバランスをととのえる
まず1つ目は、みなさんお馴染みの自律神経のバランス調整だ。自律神経とは、人間が生きていくために必要な、内臓・代謝・体温の調整機能で、活動時に活発になる「交感神経」と、リラックス時に活発になる「副交感神経」のバランスで成り立っている。心身のアクセルとブレーキの役を担っており、この2つがうまくバランスをとることで、人は元気に生きていけるのだ。
しかし、ストレス過多、スマホ依存、昼夜逆転生活などが原因で、このバランスが乱れまくっているのが現代人だ。走り続けていれば体は疲弊するし、休み続けていれば心が疲弊する。当たり前の理屈なのだが、そのどちらかに偏りすぎて心身を疲弊させている人がじつに多い。
そんな自律神経の乱れを調整するのに最適だったのが、サウナだ。高温のサウナ室と冷えた水風呂で交感神経を優位にし、その後の外気浴では副交感神経を優位にすることができる。短時間、かつ戦略的に自律神経のバランスを整えることができるのだ。
しかも、日常では休ませるのが難しい脳も、サウナ時と水風呂時には強制的に休ませることができるというオマケ付き。ととのい中に「すべての悩みがどうでもよくなった」と言っている人が多いが、それは脳が休んでいるからに他ならない。
「じゃあ、街のサウナだけでいいじゃん」「わざわざ不便な自然の中に行く必要ないじゃん」と思うだろうが、もう1つ大切なバランスを整えるためには、“アウトドア”のサウナが重要なのである。