急に冷え込み、秋が深まっています。高い山々には新雪が積もり、冬もすぐそこまできていますね。日本で2番目に高い山で南アルプス最高峰の「北岳」に「広河原」から登ってきました。頑張れば日帰りでも登山可能なルートですが、日も短く目まぐるしくコンディションが変わる季節です。今回はゆっくりテント泊で楽しむことにしました。秋の景色をお届けしたいと思います。

■距離の割に標高差がある!

樹々がまるで紅葉の着物を着ているようでした

 北岳は標高3,193mの南アルプスにある日本第2位の山です。登山口の広河原まではバスやタクシーでしか行くことができず、時間などを考慮しなければなりませんが(健脚な方であれば)日帰りができる山でもあります。広河原から山頂までは距離は6km弱、標高差が1,700mほどあり、距離の割に標高差がある=急登で、なかなか登りごたえがあります。

 “間ノ岳(あいのだけ)”や“農鳥岳(のうとりだけ)”と合わせて「白峰(しらね)三山」と呼ばれ、三山縦走ルートも人気があります。今回は「せっかく日本で2番目に高い山に行くのだから」と思い、北岳一座をテント泊でゆっくり楽しむことにしました(時期的にも寒さなど対策も必要なので無理はできません)。

■“北岳に来ただけ”です!

ガスに覆われて真っ白な中、登頂! 文字通り“北岳に来ただけ”

 初日の上りは、樹林帯の紅葉に目を奪われながらゆっくりゆっくりと登ってきました。雲が多めでしたが、時折ガスが抜け紅葉した山肌が見え、辛い登りに癒しをくれました。

 「肩の小屋」からはガスに包まれてしまい、景色はゼロです。仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳など南アルプスの錚々たる景色が見えるはずでしたが、山頂は真っ白! これでは“北岳に来ただけ”状態です(笑)  まさに名物看板のフレーズそのもの……。

 しかし、ガスがかかると山の可愛い住人が姿を現してくれることもよくありますよね。今回は小さなオコジョが私たちの前に顔を出してくれました。これは嬉しかったです。