■裏砂漠を自転車で走ってみた!

どこまでも続いているかのような裏砂漠の風景(撮影:酒井 天里)

 トレッキングを堪能した後は、再び三原山山頂口に戻り、自転車を漕ぐこと45分。山頂から見下ろしていた「裏砂漠」にやってきた。山頂で見るより広大に感じる。黒土の大地が広がる風景は例えるなら火星のようだ。人が誰もいないのも相まって、惑星感が強い。

思った以上に深い砂地があるので、気を付けて走ろう(撮影:酒井 天里)

 裏砂漠は島の東側の大島一周道路(都道208号線)からアクセスすることができ、1.3㎞までなら車両乗り入れ可能だ。それより先は「特別保護地区」になるため、乗り入れ禁止。立て看板があるので、必ず確認しよう。

 レンタカーを除く、バイクや車でも走ることができるのだが、砂地なのでスタックやスリップに注意。筆者も何度か後輪が滑って転びそうになった。

●裏砂漠入り口

住所:〒100-0103 東京都大島町

■伊豆大島のおすすめスポット

 伊豆大島は三原山と裏砂漠だけではない。筆者おすすめのスポットを3つ紹介する。

●おすすめ1 地層大切断面

伊豆大島の南西に位置する大迫力の「地層大切断面」(撮影:酒井 天里)

 高さ約24m、長さ630mの「地層大切断面」。長い年月をかけて降り積もった火山灰が美しい地層を作り上げている。縞模様が「バームクーヘン」に見えることで有名なスポットだ。

●地層大切断面

住所:〒100-0104 東京都大島町野増

●おすすめ2 泉津(せんづ)の切通し

伊豆大島の北東に位置するパワースポット「泉津の切通し」(撮影:酒井 天里)

 パワースポットとして人気の「泉津(せんづ)の切通し」。2本の巨木が根を伸ばす岩の間を切り開いて造られた階段で、まるで異界に通じているかのような神秘的な雰囲気だ。

●泉津の切通し

住所:〒100-0103 東京都大島町泉津

●おすすめ3 筆島

伊豆大島の南東に位置する「筆島」(撮影:酒井 天里)

 高さ約30m、筆の穂先に似ていることから「筆島」。数十万年前まで活動していた筆島火山の火道にあった角礫岩(かくれきがん)が浸食されてできたと言われている。

●筆島 見晴台

住所:〒100-0212 東京都大島町波浮港

■伊豆大島で大自然を満喫しよう!

伊豆大島で見た海に沈む夕陽(撮影:酒井 天里)

 今回は1泊2日の行程だったが、ロードバイクでも十分観光できた。しかし、伊豆大島は急勾配の道が多いので、体力に自信のある人でなければ厳しいかもしれない。

 三原山をトレッキングしたり、裏砂漠を歩いたりするだけであれば、レンタカーやレンタルバイクを利用するのがよいだろう。サイクリングも楽しみたい人は、電動アシスト付き自転車を借りるのも一つの手だ。

 伊豆大島は東京都でありながら、雄大で美しい自然のあるすばらしい島だ。気候が安定していて涼しい秋に日常の喧騒を忘れて、心ゆくまで自然に浸る。そんな体験をしてみてはいかがだろうか。

■伊豆大島へのアクセス

 伊豆大島へは「東海汽船」でアクセス。4つの港から船が出ているので、旅程に合わせて航路を選択できる。

●竹芝客船ターミナル → 伊豆大島

●竹芝客船ターミナル

住所:〒105-0022 東京都港区海岸1丁目16-3

TEL:03-3432-8081

●久里浜港 → 伊豆大島

●久里浜港

住所:〒239-0831 神奈川県横須賀市久里浜8-17-20

TEL:046-835-8855

●熱海港 → 伊豆大島

●静岡県熱海港船客待合所

住所:〒413-0023 静岡県熱海市和田浜南町6

●伊東港 → 伊豆大島

●伊東港のりば 東海汽船伊東代理店 (株)

住所:〒414-0024 静岡県伊東市和田1丁目17-9

電話:0557-37-1125

URL:https://itoport.info/

※運賃は2023年10月時点。

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