キャンプで料理を楽しむために必要になるのが「クッカー(鍋)」だ。ひと言でクッカーと言っても、食事する人数によって大きさを変えたり、使うシーン(キャンプ、登山など)によって持っていくタイプが異なったりするだろう。

 この記事では筆者が「ソロキャンプ」にぴったりだと考えるクッカーを3つに厳選して紹介する。それぞれのクッカーについて、実際に使ってみて感じたメリット、デメリットも合わせてお伝えしたい。

■吊るせるクッカー:エバニュー「バックカントリーアルミポット」

 吊るすことができるのが最大の特徴であるエバニュー「バックカントリーアルミポット」。このクッカーは大人気だったロータスのクッカーをエバニューが復刻させたクッカーで、アルミ製のシンプルなデザイン。キャンパーであれば吊るせるクッカーに魅力を感じる人は少なくないのではないだろうか。

バックカントリーアルミポットは焚火との相性が抜群(撮影:山歩ヨウスケ)

 おすすめの理由は吊るせるだけでなく、容量が700mlとソロキャンプで使うにはちょうどいい大きさであること。満水で700mlの容量なので、実際に扱えるのは600mlほどだが、一人で使うには事足りる。200ml、400ml、600mlの目盛りがついているので、無駄なく使う分だけの水を用意できる。

 吊り下げ用のハンドルは立てた状態で保持することもでき、焚火に直に置いても熱を受けにくい。直接食べるには別売りのハンドルが必要になるが、焚火に吊るしながらゆっくりと調理を楽しむのにおすすめしたいクッカーだ。

■フタがフライパンとして使える:スノーピーク「トレック900」

 続いて紹介するスノーピーク「トレック900」はフタがフライパンにもなるギミックが隠された深型のクッカーで、調理の幅を広げてくれる。

トレック900は容量が900mlあるので十分(撮影:山歩ヨウスケ)

 フライパンとして使用している時にクッカーのフタができないのが難点であるが、フタを使って、ウィンナーやベーコンを炒めたり、目玉焼きを作れば簡単に一品追加することができる。フライパンとしては小さいのだが、簡単に済ませがちな朝食などで活躍してくれることは間違いないだろう。

トレック900のフタをフライパンにすれば一品作る事ができる(撮影:山歩ヨウスケ)

 フタはフライパンとして使うだけでなく、250mlの容量があり取り皿として使うこともできるので、食事の時には何かと重宝する。

 本体のハンドルが掴みやすい形状で、力が入れやすく直接食べやすいが、短いハンドルなので焚火にかけると熱の影響を受けやすい。しっかりと手袋をして扱うことだ。

ハンドルが掴みやすく、疲れにくい形状(撮影:山歩ヨウスケ)

 エバニューのクッカーと同様に目盛り付きなので計量が容易で、900mlある容量は吹きこぼれることなく、たっぷりと料理を作ることができる。

 多様に使うことができる機能性と扱いやすい容量のトレック900は一つ目のクッカーとしてもおすすめだ。