高原ルートの絶景ツーリングやドライブ。ガイドブックやwebサイトでさまざまなルートが紹介されているが、情報量が多すぎてなかなか決められない人も多いだろう。

 今回は、日本中を車で旅する筆者が、数あるドライブルートの中でもおすすめの志賀草津高原ルート(国道292号線)を紹介する。

 この道路は日本最高地点(2,172m)を通る国道として知られる、全長42kmの山岳ワインディングロードだ。多くのサイクリストも訪れ、途中には見晴台が点在し、運転中も休憩中も絶景が楽しめる。

 9月下旬から10月下旬頃の紅葉の時期はさらにきれいで、運がよければ雲海も見られる。 

■志賀草津高原ルート(国道292号線)とは?

渋峠で休憩する人たち(撮影:分銅英雅)

 群馬県の長野原町から新潟県妙高市までの国道292号線のうち、群馬県草津町から渋峠、志賀高原を通って長野県山ノ内町に至るまでを志賀草津高原ルートと呼ぶ。絶景を楽しめる山岳ワインディングロードで、多くのライダー、ドライバー、サイクリストが押し寄せる人気のスポットだ。

 また、日本一の高さにある国道としても知られている。

■紹介するコース

 今回は、草津を起点として横手山ドライブインまでのコースを紹介する。このコースが志賀草津高原ルートの中でも最も変化に富み、多くの絶景と山岳ワインディングを楽しめる。

殺生河原(せっしょうがわら)の荒涼とした風景(撮影:分銅英雅)

 草津から天狗山ゲートを通過し、数km進むと見えてくるのが「殺生河原(せっしょうがわら)」。たくさんの噴気孔から火山ガスが噴き出し、生命の息吹が感じられない荒涼とした世界が広がっている。もちろん立ち入り禁止で、車の駐停車も禁止されている。

最初の見晴台(撮影:分銅英雅)

 殺生河原を過ぎ、ワインディングを楽しみながら坂道を上っていくと、最初の見晴台が現れる。殺生河原の風景と打って変わって、高原らしい美しい風景が広がる。ここで一休みして、絶景を楽しもう。この先にも所々にパーキングがあるので、気ままに休み休み進んでいく。

 しばらく行くと、白根山(草津白根山)山頂の横を道が通過していく。ここには、ごつごつした岩肌の火口にエメラルドグリーンの湖水を蓄える湯釜(ゆがま)があるが、火山ガスによる入山規制で、筆者は一度もお目にかかったことはない。

渋峠からの絶景(撮影:分銅英雅)

 眼下に通ってきた白根山が見え、浅間山や富士山も眺められる絶景スポット、渋峠。多くの人がここで雄大な風景を眺めながらの一休み。山々や空、雲が創り出す自然のアートの中をワインディングロードが走り、何とも言えない美しさだ。

日本国道最高地点碑(写真提供:長野県庁営業局)

 渋峠南側、展望駐車場の数百m先には、標高2,172mの日本国道最高地点碑があり、ここでも一休み。眺望がすばらしく、多くの人が写真撮影したり景色を楽しんだりしていた。

 レストランやお土産コーナーがあるドライブイン「横手山ドライブイン」。志賀高原の横手山山頂近くにあり、多くの人たちで賑わっている。ここからは北アルプス方面の景色が楽しめる。

 ここから横手山スカイレーターとリフトを乗り継いで横手山山頂にも行くことができるのでぜひ行ってみよう。