●ナマケグマ属

【ナマケグマ】トボけたルックスで「怠け者」と命名される

 ナマケグマ属に属するのはこのナマケグマだけ。 インド、ネパール、バングラデシュ、ブータンなどに分布。毛がボサボサしているのが特徴。木にぶら下がっているところから、ナマケモノの一種だと勘違いされたことが名前の由来。英語名は「Sloth bear」で、「Sloth」は「怠け者」の意味。2023年8月現在、日本の動物園にはいない。

 

●マレーグマ属

【マレーグマ】アジアに棲むもっとも小さなクマ

 クマ科のなかで最小で、大きな個体でも体長は140cm程度。短めの体毛と、鎌のような形状に曲がった鋭い鉤爪が特徴。そして、胸に月の輪マークがある。南アジア、東南アジア、中国の南西部などに分布する。雑食であり、植物性のものも食べるが、小さな哺乳類、昆虫類、トカゲ、鳥類、そして蜂蜜も好物である。

 

■メガネグマ亜科

●メガネグマ属

【メガネグマ】アンデスに棲む南アメリカ代表はメガネ系

 メガネグマ属を構成するのはメガネグマのみ。コロンビア、エクアドル、ペルー、ベネズエラ、ボリビアなど、生息地は南米のアンデス山脈のごく一部(太平洋側)に限定される。主に標高の高い山林を生活圏とする。日本での名称は、目の周囲の斑紋がメガネのように見える個体もあることから。体長は大きいもので2mに達する。

 

■ジャイアントパンダ亜科

●ジャイアントパンダ属

【ジャイアントパンダ】レア度と圧倒的なかわいさで世界中で愛される

 生息地は四川省の一部などに限定され、中国の山道を歩いていて偶然みかけることはまずない。国際取引が禁止されているため、日本で飼育されているものはすべて「日中飼育繁殖研究」という名目での中国からのレンタルの扱い。欧米にその存在が知られたのは19世紀後半。日本では50年代後期までほとんど認知されていなかった。

 

●東京五輪で話題になった、アライグマはクマではない!?

 東京五輪スケートボード・ストリートの金メダリストの西矢椛選手が、銅メダルを獲得した中山楓奈選手と「ラスカルの話をしていました」と発言したことでアライグマが話題となった。このアライグマは、名前に「クマ」がつくが、アライグマ科アライグマ属に分類されるのでクマの仲間ではない。なお、レッサーパンダも「パンダ」がつくが、レッサーパンダ科レッサーパンダである。

 

【soto 秋山 2021 より再編集】