鬼滅の刃は「刀鍛冶編」が2023年6月18日に終了し、翌日の6月19日に「柱稽古編」の制作決定が発表された。2020年5月に原作漫画が連載終了している本作は、アニメも漫画原作と同じ最終回を迎えるのであれば、クライマックスまでのカウントダウンが始まったといえる。

 再びブームが巻き起こる中、福岡県太宰府市に鬼滅の刃の主人公である、竈門炭治郎(かまどたんじろう)の苗字を冠した「竈門神社(かまどじんじゃ)」が聖地として人気を博している。

 竈門神社の魅力にせまる。

■「竈門神社」は、なぜ聖地といわれるのか?

 そもそもなぜ「竈門神社」は「鬼滅の刃」の聖地と言われるようになったのか?

 諸説あるが、ここではその一部を述べる。

●竈門炭治郎の名前の由来?「竈門神社」

鬼滅の刃を描いた絵馬。ファンからの人気が窺える(写真:川内 勇貴)

 作者の吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)先生の出身地は福岡であり、竈門神社は主人公「竈門炭治郎」の名前の由来になったのではないかと言われている。

 竈門神社は主祭神に玉依姫命(たまよりひめのみこと)を祀っており、魂(玉)と魂を引き寄せる・引き合わせるとされ、縁結びの神様として信仰されている。

 その歴史は古く、創建から1350年を超えており、大宰府庁の鬼門除けとして、また、大陸へ渡る人たちが航海の安全と事業成功を祈願したため、今も「方除け」「厄除け」の神様として信仰されているという。

●修行僧の装束が炭治郎と同じ「市松模様」

一説によると頂上に霧や雲が立ち上がる様子から竈門(カマド)神社と呼ばれたという(写真:川内 勇貴)
宝満山頂上の竈門神社 上宮(写真:川内 勇貴)
登山道の名所「百段ガンギ(階段)」(写真:川内 勇貴)

 九州で最も登山者が多いとされる宝満山(ほうまんざん)は「竈門山」という愛称があり、その名前の由来は諸説あるが、山の姿がカマドで煮炊きをして煙が立ち上がっているように見えることに由来すると言われている。

 宝満山頂上には竈門神社の上宮があり、聖地巡礼のためにここまで登山をするファンもいるほどだ。

 宝満山で修行を行う修行僧は炭治郎と同じ「市松模様」の装束を着て修行することからも聖地と言われる所以となっている。