■大阪ダービーの舞台になる? 「京セラドーム大阪」
松島新地から九条駅までは、すぐそこなのだが、遠くを見晴らすと銀色の屋根が印象的な建物が見える。「京セラドーム大阪」だ。どうせなのだから、と足を延ばす。
オリックス・バファローズの本拠地である京セラドームは、1997年の完成で、それまでは大阪ガスの工場だった。東京ドーム、福岡ドームに次ぐ日本3番目のドーム球場。阪神タイガースも準本拠地として使っている。
2023年8月13日現在、パ・リーグは5.5試合差でオリックスがトップ。セ・リーグも8試合差でタイガースがぶっちぎり状態だ。このまま順調にいけば、この場所で日本シリーズが行なわれることになる。甲子園と京セラドームでの「大阪ダービー」である。そうなれば、阪神電鉄はウハウハなのだろう。
なお、大阪ガスの工場跡ということで、いまでもガスタンクがドーム近くにはある。
このガスタンクは九条住民のシンボル的な存在であり、町のランドマークにもなっているという。
■ミニシアターの「シネ・ヌーヴォ」
九条といえば、忘れてはならないのがミニシアターだ。商店街から少し離れたところに奇抜な装飾の「シネ・ヌーヴォ」が、ひっそりとたたずんでいる。
開館は1997年。69席のシネ・ヌーヴォと24席のシネ・ヌーヴォXの2スクリーンがあり、大阪では十三の「第七劇場」と双璧をなす存在なのだ。
また、九条には過去に「九条OS」というストリップ劇場もあったが、2012年に閉館。現在大阪に存在するストリップ劇場は、天満の「東洋ショー劇場」と東大阪の「晃生ショー劇場」だけ。時代の流れとはいえ、寂しいものだ。
新地があってドーム球場もあり、ミニシアターに賑わっている商店街もある。飲み屋も多く、繁華街としての九条は意外な穴場だといえそうだ。
つづく