淀屋橋駅と本町駅の間、御堂筋から少し奥に入り、オフィスビルを通り過ぎると、鮮やかな色の鳥居が見えてくる。昔から船場の商人たちに「御霊さん(ごりょうさん)」「御霊はん(ごりょうはん)」と親しまれる御霊神社だ。

鳥居。歴史は1000年以上ととても古い。平安時代に書かれた『文徳天皇実録』の嘉祥三年(850年)に、八十嶋祭の祭場とされた「圓神祠」が、御霊神社のはじまりだ

 江戸時代後期は子供芝居・中ウ芝居(ちゅうしばい)の興行場所としても有名だった御霊神社。上方文化の発展にも深く関わる場所なのだ。

本殿。御祭神は天照大御神荒魂、津布良彦神、津布良媛神、応神天皇、源正霊神。ご利益は、交通安全・安産・商売繁盛・開拓発展・開運招福のほか、疫病平癒・厄除け・縁結びは特に有名だ

 実はこの取材の撮影は、スマホをGoogleピクセル7aに買い替えた直後。搭載されている消しゴムマジック機能を使いたくて、人が映りこまないか待ち構えていた。しかしこんなときに限って誰も来ず、消しゴムマジックの出番はなかった……。

本殿から雲が飛び出しているようだ!
東殿。皇大神宮・恵比寿神社・猿田彦神社・東宮十二社が祀られている