南米に位置する、ペルーの都市クスコから車で約3時間半の場所にある山「レインボーマウンテン」。現在では、ペルーの有名な世界遺産「マチュピチュ」に次ぐ、クスコで人気の観光スポットとなっている。

 実際の名は「ヴィニクンカ山」。地層の成分が太陽光線に当たり反射することで、表面が虹のように見えることから「レインボーマウンテン」と呼ばれている。

 筆者はペルーに行くまでこの山について知見がなかったが、友人の写真を目にし、「頂上から虹色の景色を見てみたい」と思い、登山に挑戦することにした。

 レインボーマウンテンの標高は約5,100m。標高約3,400mのクスコの街でも少し歩くだけで息切れを起こすが、それを遥かに超える標高のため、高山病などの心配もしなければならない。

 今回は筆者がレインボーマウンテン登山に向け、事前準備や高山病対策、実際に登山した感想をレポート形式で紹介する。

■登山前の準備

 登山は何度か経験はあるものの、標高の高い山に登るのは初めて。事前準備を念入りに行った。レインボーマウンテンへは、現地ツアー会社で申し込みをし英語ガイドと送迎バス、朝昼食付きのツアーを申し込んだ(約3000円程)。

 個人で行くことも可能だが、登山経験が浅い場合、何より安全なガイド付きのツアーが妥当だろう。

■服装と持ち物について

<持ち物>
・水(普通の水とお茶を用意)
・軽食
・日焼け止め
・コカキャンディ

 何より大切なのは水分。1リットル以上は用意したほうがよい。筆者は何よりも高山病対策を重視していたため、普通の水の他に高山病対策に効果のあるコカの葉入りのお茶を水筒に用意した。

<服装>
・脱ぎ着しやすい服
・防寒着
・帽子
・サングラス
・手袋

 レインボーマウンテンは天候によって寒暖差が大きい。日差しがあるときは上着がいらない暑さだが、ダウンや手袋をしても寒い場合もある。

 筆者が登ったのは3月。ある程度晴れた日ではあったが、それでもかなりの冷えを感じたため、寒暖差対策は必須だ。

■高山病対策

 レインボーマウンテンは標高5,000mを超える山。クスコ自体が標高の高い街であるため、さらに高度を上げると高山病になりやすい。レインボーマウンテンに登る前にまずコカ茶を飲みながら、数日クスコで体を慣らすことをおすすめする。登山前日は十分な睡眠をとって、体調を整えよう。

 当日は「コカ茶」、「コカキャンディ」、そして「高山病の薬」。この準備は忘れないこと。あとは、標高を気にしすぎないこともポイント。不安な気持ちがあると、無駄に心拍数が上がり高山病を起こす原因に。リラックスも大事なポイントだ。