■日本の文豪が愛した大正ロマンな雰囲気が味わえる起雲閣
起雲閣は1919年(大正8年)に別荘として築かれ、熱海の三大別荘と称されている。昭和の時代に旅館として生まれ変わったことから熱海を代表する宿として有名になり、谷崎潤一郎や太宰治などといった日本を代表する文豪たちに愛されてきた。
起雲閣では、日本の伝統的な建築様式が残る本館や、外国の建築様式が融合された洋館、自然豊かな日本庭園など優雅な空間が広がっており、まるでタイムスリップしたかのような気分を味わえるのだ。
実際に建物の中に入ってみると、大正ロマンな気分を味わうことができる。本館の窓ガラスには職人が丹精込めて作った「大正ガラス」が残っている。厚みが均一でないことから、景色が少し歪んで見えるこのガラスは「ゆらゆらガラス」とも呼ばれており、現代でも愛されている。旅館の客室として利用された部屋には当時の文豪たちの資料が残っており、日本の文学作品に思いを馳せることができるのだ。
洋館には日本、ヨーロッパ、中国などの建築様式が用いられており、独特の雰囲気が漂っている。各部屋にはセンスの良い調度品が揃えられているので一つひとつじっくり眺めていこう。洋館の各所には様々な様式の美しいステンドグラスやタイルの装飾が施されている。また、サンルームには暖かく柔らかい光が差し込んでおり、ついつい長居してしまう。
本館も洋館も庭園も、タイムスリップしたかのような優雅な空間で滞在できるスポットなので、お気に入りの場所で写真をたくさん撮ってみてほしい。館内には旅館時代のBARをそのまま喫茶室にした「喫茶室やすらぎ」があるので、疲れたらここでゆっくり庭を眺めながらコーヒーや紅茶、スイーツを楽しもう。
・起雲閣
住所:静岡県熱海市昭和町4−2
開館時間:9時〜17時
利用料金:<一般>大人610円、高・中学生360円、小学生以下無料
<市民、団体、障がい者>大人460円、高・中学生240円、小学生以下無料
アクセス:JR東海道線熱海駅から徒歩20分、もしくは伊豆箱根バス1番乗り場、2番乗り場から乗車し、「起雲閣前」で下車
URL:https://www.city.atami.lg.jp/kiunkaku/index.html
■【MAP】起雲閣付近
■この夏は熱海でフォトジェニックな女子旅を
熱海は都心からのアクセスがよく、各観光地も公共交通機関で訪れやすい。日本屈指の温泉は徳川家康も愛したと言われているほど。
熱海といえば、夏のマリンスポーツや花火大会のイメージが強いが、女子旅にぴったりなフォトスポットが多く、ここで紹介しきれない場所もたくさんある。この夏は熱海に女子旅に行って、思い出の写真をたくさん撮ってみてはいかがだろう。