関東甲信越の梅雨明けが宣言されました。正真正銘の夏本番ですね! 筆者の住む長野県北部は涼しいイメージがあるようですが、都会から来た人がびっくりするくらいの猛暑が続いています。

 車を横付けできるような釣り場もありますが、人里離れた山奥で釣果を望むとアプローチが遠いことも多いですね。逆に里川では駐車スペースの問題もあります。昨年の夏からe-バイクを使用して釣り場へ向かう回数が増えました。高い買い物ですので随分と悩みましたが、今ではこれなしでのアプローチが考えられないフィールドが多くあります。

■自転車を使った釣行のメリット

自転車なら、気になる場所でちょっと止まって川の様子を見ることも気軽にできます

 筆者は以前から、釣りのアプローチに自転車(MTB)を利用することがありました。

 川に沿って車道があるような釣り場の場合、あらかじめ退渓点にデポしておけば、釣り上がった後は自転車に跨って下り(多少の登りがある時も)、逆に退渓点に駐車スペースがあれば、先にそこに車を停めて入渓点まで颯爽と自転車で移動してから釣り始めることができます。

 また、初めての釣り場で先の様子がわからない(急に狭く、荒れた道になりUターンできない)ようなときにも、自転車なら安心して偵察、場合によってはそのまま入渓できます。駐車スペースの少ない林道や、里川で駐車スペースが限られているようなフィールドでも自転車は大活躍してくれます。

 舗装された道だけならロードバイクに分があります。未舗装のダート、グラベルロード程度なら、スポーツタイプ(変速機付き)で対応できます。ただし、道の状況が悪い(先が読めない)ならMTBが心強いでしょう。

■e-バイク始めました!

徒歩だと下りも疲れますが、自転車なら一転! ファンライドに早変わりです(撮影:レッド小林)

 いいことづくめのような自転車・MTBでのアプローチですが、当然道には登り下りがあり、(人生と違って)登りは辛いものですね。

 そこで昨今人気のMTBタイプのeバイク(電動アシスト自転車)を導入しました。慣れてしまえば感動も薄れてしまいますが、とにかく登りが多い山道でも全く気にならなくなりました。先日も釣り場まで往復30km以上の山道(アップダウンを繰り返すルート)をピストンして走りましたが、所要時間は3時間少々でした。以前は徒歩で13時間ほどかかっていたルートです。しかも森の景色を楽しむ余裕と運動後の心地よい疲労感のおまけつき。

 難点としては高価であることですが、通常(電動アシストなし)の自転車でも本格的なモデルになればかなり値が張るので、自転車を趣味にしている人にはそれほど差を感じないのではないでしょうか。そもそも、フィッシングもお金がかかる遊びですし……。そう言いつつ、“清水の舞台から飛び降りる”思いで購入に踏み切りました。

 値段以外のデメリットとしては、どうしても重量が重くなることです。操作感・軽快さはスポイルされていますが、アプローチ用と割り切れば十分です。あとは、バッテリーの充電がなくなった瞬間に強烈にペダルが重くなるので要注意です。重量もかなり(筆者の愛車は約20kg)あるので、担いで障害物を乗り越えるのも一苦労です。

 それでも、徒歩だと疲れた足を引きずるように下りる(とくに釣れなかったときの)帰路が、一気に快適なアクティビティに変わるのは爽快です。